【今日の一冊】 ことばの「なまり」が強みになる!


ことばの「なまり」が強みになる!
吉村誠 (自由国民社)


レビュー

ビジネスなどのオフィシャルな場で、「標準語」「正しい日本語」を心がけている人は多いだろう。そんな場面ではたいてい、あまりリラックスできていない。なぜなら、それは自然に反しているためだ。標準語は自然にできたものではなく、後でつくられた「ことば」なのだ。
では、本来の「ことば」の姿とは何か。それは、一人ひとりが生まれ育った環境で自然と身につけてきた、「生活ことば」である。この「生活ことば」を大切にすることで、仕事も人生も楽しいものになる。これが本書の一貫したテーマだ。それを裏づける事例として、著者がプロデューサーとして関わってきた『新婚さんいらっしゃい!』『M―1グランプリ』など、生き生きとした「ことば」のやりとりが取り上げられている。お笑い芸人のしゃべることば、普段の夫婦間の会話におけることばなどから、「自分のことばをもっと出していい」というメッセージが伝わってくる。
例えばスピーチの際、事前に原稿を練りに練ることはよくあるだろう。もちろん、正しいことを言うという観点からは、それは間違っていない。しかしスピーチで本当に大切なことは、聞き手に自分の思いを伝え、共感してもらうことではないだろうか。それを実現するには、自然な「生活ことば」で話した方がよい。
その理由は何なのか。「生活ことば」がどんな効用をもたらしてくれるのか。これらを知るために、ぜひ本書をお読みいただきたい。


本書の要点

・ことばとして存在するのは、母(あるいは、母の役割をはたしてくれた人)から教わる「母語」と、そこから成長するにしたがって身に付ける「生活ことば」のみだ。なまりのある生活ことばで暮らすことこそが、楽しい人生を送る秘訣である。
・ビジネスシーンにおいても、生活ことばでしゃべることは役に立つ。
・生活ことばで豊かに暮らしていくには、「共感」「認め合いの相互主義」「楽しくしゃべること」が大切である。


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