【今日の一冊】「奇跡のシューズ」をつくった小さな靴会社の物語 神様がくれた「ピンクの靴」


神様がくれた「ピンクの靴」
佐藤和夫 (あさ出版)


レビュー

いい靴を履けば、心も歩き出す。本書には、そんな奇跡のケアシューズ「あゆみ」を生み出した、徳武産業のエピソードが綴られている。
タイトルにもなっている「ピンクの靴」がその奇跡を物語るいい例であろう。詳しくは要約の中で触れているが、歩くことをあきらめていた1人の女性が「ピンクの靴」との出会いをきっかけに、再び自分の足で歩けるようになった。「ピンクの靴」の女性をはじめ、自分の足で歩きたいお年寄りと、お年寄りの夢を叶えたい開発者の強い思いが込められているのが「あゆみ」である。
人は、いつの間にか初心を忘れてしまうものである。特に仕事が絡めば、打算的になることもあるし、利益の追求も必要だ。なかなか純粋ではいられないものではないだろうか。しかし、徳武産業の会長である十河(そごう)さんは、「困っているお年寄りのために」という軸から決してブレることがない。
その結果、「あゆみ」はケアシューズのトップブランドとなり、多くのお客様に愛されることとなった。そして十河さんは、今もなお、必要とされている靴を開発し続けている。その真摯な姿勢には、本当に敬服させられる。
たった1足の靴が、その後の人生を変えるほどの影響力を持つ。その靴に込められた思いや優しさが利用者の背中を押すのかもしれない。改めて、自分の仕事の意義や原点を考えさせられる一冊だ。


本書の要点

・「困っているお年寄りのための靴をつくりたい」という思いがケアシューズ「あゆみ」開発の原点だ。歩きやすい靴があれば、積極的に歩くようになり、寝たきりになるリスクを減らせる。
・ある老人ホームでは、歩くことをあきらめていた人が「ピンクの靴を履きたい」という思いからリハビリを再開し、再び自分の足で歩くという夢を叶えた。
・徳武産業の待遇改善や働きがいがある環境づくりは、過去の失敗から生まれている。今や退職率は低く、家族で入社して働く人も多い。


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