【今日の一冊】 「おもろい」働き方で社員も会社も急上昇する Peachのやりくり


「おもろい」働き方で社員も会社も急上昇する Peachのやりくり
井上慎一 (東洋経済新報社)


レビュー

「LCC」とはローコストキャリアの略称であり、日本語では「格安航空会社」と呼ばれることがある。だが、著者はその名称に待ったをかけている。正確に言えば、「低コスト航空会社」であると。
著者が代表を務めるPeach Aviation(以下、ピーチ)における基本的な考え方は、「試行錯誤を重ねながら仕組み・やり方を変え、生産性を上げて、低コストで運営することで、結果的に低運賃を実現する」というものだ。その考えのもと、ピーチは、多くのLCCが経営難に頭を悩ませる中、就航3年で単年度黒字化を達成。5年で累積損失を一掃するという結果を出している。
なぜそんなことができたのか? その答えは「やりくり」にある。そのひとつが、他社なら外注しそうなことも、自分たちでやってしまうということだ。「それでは仕事が増えるだけでは?」とも思えるが、それを上回るメリットが得られるという。
印象的だったのは、「おもろいんちゃう?」という言葉だ。前例のない企画を次々と繰り出してきたピーチだが、全ての根底には、「おもろいんちゃう?」という考え方があるそうだ。
おもろそうなことを実現できたら、仕事がもっとおもろくなる。そんなポジティブなスパイラルを作り出し、前進し続けるピーチの「やりくり」が、本書では余すところなく紹介されている。どれも意外とシンプルで、「言われてみれば」と頷ける、誰でもできることばかりだ。本書を読めば、「ほら、やってみろ!」と背中を押されたような気分になるだろう。


本書の要点

・ピーチでは、企画は「おもろいんちゃう?」から始まる。「早い×安い」に「おもろい」が加わることによって、新たな価値が生まれると信じているからだ。
・同じ目的なら、ツールなどの手段は一つに絞るとよい。複数あればリスクが分散できるが、かえって管理などの手間がかかってしまう。
・ライバル会社から顧客を奪う「切り崩し」よりも、潜在顧客を見つける「掘り起こし」に注力するべきだ。
・社員は、会社のためではなく、自分自身のために働くべきだ。


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