【今日の一冊】 マイ・ストーリー


マイ・ストーリー
ミシェル・オバマ,長尾莉紗(訳),柴田さとみ(訳) (集英社)


レビュー

アメリカ合衆国で建国以来初のアフリカ系アメリカ人大統領となったバラク・オバマ。本書はその妻であるミシェル・オバマの自伝だ。ミシェルは、貧困街の生まれでありながらも、幼少期から利発で、名門プリンストン大学とハーバード・ロースクールを経て弁護士になる。そして、バラクと出会い、結婚し、ついにはファーストレディへ。
まさにサクセスストーリーのように聞こえるが、彼女の歩んできた道のりは決して平坦なものではない。「女性」であり「黒人」である彼女は、常にマイノリティであることを意識させられてきたのだ。有色人種は自分だけという状況や「黒人女性でありながら」という枕詞。弁護士をめざしたのは、そのような現状に一石を投じたい気持ちがあったからだと、ミシェルは振り返る。こうして手にした弁護士という職は、じつは彼女には向いていなかったのだという。
本書は、そんなミシェルが「自分らしさ」を探し出す物語だ。同時に、夫婦や家族の問題に向き合いながら、やがては社会をより良いものにするために自分に何ができるかを追求するストーリーでもある。ファーストレディとして世界から注目され、自由に自宅のバルコニーに出ることすらできないほど行動を制限されながらも、彼女はどのように変化を遂げていったのか。そしてホワイトハウスを出て、これからどんな自分を探すのか。ミシェルの軌跡をたどることで、読者の一人ひとりが、自分の人生でなすべきことに思いを巡らせることになるだろう。


本書の要点

・スラム街で生まれたミシェルは、名門大学を卒業後、いくつもの幹部職を経て、ついにはホワイトハウスへとたどり着いた。しかし、その道のりは決して平坦なものではなく、ミシェルは多くの葛藤を経験した。
・ミシェルがこれまで力を発揮し、「成功」してこれたのは、周囲からの愛情と高い期待があったからだとミシェルは受け止めている。
・「Becoming」とは、前進する行為そのものである。より良い自分になろうとする旅に終わりはない。


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