【今日の一冊】 論理的思考のコアスキル


論理的思考のコアスキル
波頭亮 (筑摩書房)


レビュー

論理的な思考が重要であることは疑うべくもないが、いざ鍛えて伸ばそうとしても、実際にはなかなか難しい。たとえば筋肉を鍛えるのなら、基本的には負荷をかけて動かしていけばよいし、成果も目に見えやすい。しかし論理的思考力は目に見えない。それだけに、具体的にどのようなトレーニングを行っていけばよいか想像しにくい、という人は決して少なくないだろう。
本書は論理的思考の鍛え方について、理論から実践方法までを体系的に学ぶことができる指南書だ。著者はまず、人間の脳がどのように思考しているのかという説明から始める。脳科学について知識のない入門者であっても、絶妙に分かりやすい例や図によって、自らの脳がどのようなメカニズムで動いているのかを把握することができるだろう。その上で、論理的思考力に必要な「コアスキル」は何か、どうやって鍛えるのかという本論に入っていく。
スポーツにおいて反復練習が重要なのと同じように、論理的思考も正しい思考を無意識下で行えるようになるまで練習する必要がある。理論をしっかりと理解したうえで、紹介されているトレーニング方法に沿って実践していけば、実際に使える論理的思考力を身につけられる。
ただ知識をつけて「分かった」だけでは、論理的に思考することはできない。「分かった」うえで「できる」ようになるまでをサポートしてくれる本書の力を借りて、論理的思考を自らのものとして活用してほしい。


本書の要点

・論理的思考とは、情報と知識を組み合わせて、客観的妥当性を有する思考によって、2つ以上の命題が「したがって」もしくは「なぜなら」でつながれる構造を作り出すことである。
・論理的思考能力に必要な3つのコアスキルは、「適切な言語化」スキル、「分ける・繋げる」スキルと「定量的な判断」スキルだ。
・3つのコアスキルを、意識せずとも自然に実践できるまで練習して磨くことで、論理的思考能力が身につく。練習は「何を」も重要だが、「どうやって」がさらに重要だ。


この本の要約をflier(フライヤー)で読む


フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に1,500タイトル以上の要約を公開中です。@niftyニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。