【今日の一冊】世界を塗り替える<過激な人たち> ラディカルズ


ラディカルズ
中村雅子(訳),ジェイミー・バートレット (双葉社)


レビュー

私たちが従来「当たり前」と思ってきた社会構造に一石を投じ、荒唐無稽とも思えるようなムーブメントを起こす「過激な人たち」――本書は彼らを密着取材したノンフィクションだ。
トランプ政権誕生や英国のEU離脱など、さまざまな混乱と動揺が世界を揺るがせている今日、じわじわと過激な思想や運動が増えつつある。世の中を変えようとする「過激な人たち」に出会う最良の方法は、「彼らの世界に自ら飛び込むことだ」と著者は言う。そうやって政治的に極端だとみなされる人たちと触れ合い、その思想や人となり、可能性を描き出すのだ。
気鋭のジャーナリストである著者は、「過激な人たち」を批判しようとするわけでも、特定の政治思想に賛同を示すわけでもない。「彼らに共感するか否かは読者に委ねたい」と、あくまで中立的な立場を貫く。だが同時に「過激な思想や運動は健全で自由な社会には必要不可欠だ」と断言する。「社会がいま直面している問題を考えると、過激な考え方、つまり世界をどのようにつくっていくかについて、人と異なる考え方ができる能力は、自由民主主義が生き残っていくために絶対になくてはならない」と。
「過激な人たち」との出会いを追体験することで、私たち読者は「将来ありうるかもしれない世界」を発見する旅へ出ることになるだろう。


本書の要点

・{{li:世界中で「過激な人たち」が増えつつある。テクノロジーの進化、地球環境問題、民主主義への不信がそれを後押ししている。好むと好まざるとにかかわらず、彼らの思想は社会を変える力を持っている。}}
・{{li:いまふたたび幻覚剤が存在感を増している。幻覚剤によって病気の人を助け、健康な人の霊性を高めようと試みる団体も生まれ、人々の支持を得ている。}}
・{{li:身の回りにしか関心のなかった「ニンビー」が「活動家」と手を組むと、大きな大衆運動に広がる可能性がある。現に英国では、ニンビーたちがガス田開発の阻止に力を発揮している。}}


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