アウトドアの相棒にちょうどいい!スバル「フォレスター」にターボ仕様が復活

アウトドアの相棒にちょうどいい!スバル「フォレスター」にターボ仕様が復活

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休日レジャーのアシとして、多くのキャンパーやアウトドアズマンから高評価を集めるスバル「フォレスター」。

そんな人気SUVに、待望のターボエンジン仕様が追加された。新しい心臓を得た最新型の魅力と性格を紹介しよう。

■“走りのSUV”の象徴だったターボエンジン

「フォレスターにターボが帰ってきた!」とワクワクしている人も多いことだろう。2020年10月のマイナーチェンジで、現行型フォレスターに1.8リッターの水平対向4気筒ターボエンジンが追加されたのだ。

フォレスターは、1997年に初代が誕生したスバルのミッドサイズSUV。ハッチバック&セダンの「インプレッサ」と車体構造や基本メカニズムを共用し、日本で展開されるスバル車のラインナップの中で、最もオフロードテイストの強いモデルである。

そんなフォレスターといえば、印象に残るのはなんといってもターボエンジンの存在。初代モデルは当初、全グレードにターボエンジンを搭載。その後、3代目モデルまで、販売の中心はターボエンジン搭載車だった。その後、2012年に登場した4代目では、ターボエンジンの最高出力が280馬力へとアップ。国産モデルとしては稀有な、ハイパワーSUVとしての地位を確立した。つまり歴代フォレスターは、ターボエンジンが“走りのSUV”を象徴するイメージリーダーの役割を果たしてきたのだ。

しかし、2018に登場の現行モデルにはターボユニットの設定がなく、エンジンラインナップは2.5リッター自然吸気エンジンと2リッターのマイルドハイブリッドという2本立てでこれまで展開されてきた。フォレスターといえばターボのイメージが強かっただけに、物足りなさを感じていた人も少なくないだろう。そんな中、ついにターボモデルが登場したのだ。まさに、待望の復活といってもいいだろう。

なおターボエンジンの登場により、2.5リッター自然吸気エンジンは廃止となり、最新型フォレスターの心臓部は、2リッターのマイルドハイブリッド、もしくは1.8リッターターボという2タイプとなった。
■内外装はターボ仕様オリジナルの仕立て

ターボエンジンが搭載される新グレード「スポーツ」は、現行フォレスターで最もハイパワー、かつ上級な仕様である。

装備内容は、マイルドハイブリッド車のトップグレード「アドバンス」に近いが、シート表皮がアドバンスはファブリック/トリコット+合成皮革なのに対し、ターボエンジンを積むスポーツでは、ウルトラスエード+本革となる。部分的とはいえ本革素材を標準採用するのは、現行フォレスターの中ではスポーツだけだ(ただし、アドバンスにオプション設定される本革シートは、スポーツでは選べない)。

その他、スポーツの内外装には専用のコーディネートが採用される。

例えばエクステリアでは、フロントグリルがブラック仕上げとなるほか、フォグランプカバー、ホイール、ルーフスポイラー、そしてルーフアンテナをグレーメタリック化。最近流行りの“部分的に黒”をあしらっている。

アウトドア志向の強いグレード「X-BREAK(エックス・ブレイク)」に比べると、オレンジの加飾が省かれているし、アドバンス仕様に対しては、シルバーの加飾が控えめとなる代わりに、ブラック仕上げのパーツ類で精悍に仕立て、スポーティ感を分かりやすく表現したのがスポーツといえるだろう。

一方インテリアは、シートやインパネにあしらわれるウルトラスエードの素材感が魅力的だ。バックスキンのような風合いのウルトラスエードは、スポーティに見せると同時に高級感も演出。

特に、ダッシュボード周辺でその効果を実感でき、フォレスターの新しい一面を垣間見せる。個人的にこのコーディネートは大成功だと思う。
■新しいターボは過激さよりも扱いやすさを重視

注目のエンジンは、先代に搭載されていた2リッターの“FA20型”ではなく、1.8リッターの“CB18型”を搭載する。新型「レヴォーグ」に初めて搭載されたスバル最新のエンジンだ。

トランスミッションは“リニアトロニック”と呼ばれるCVTだが、こちらも新型レヴォーグと同じものを採用。これまでフォレスターに搭載されていたものと比べ、約9割のパーツが新設計されており、ギヤ比をワイド化するとともに、CVTのウイークポイントとされる“すべり感”を軽減している。

つまり、フォレスターの新グレードであるスポーツのパワートレーンは、エンジン、トランスミッションともに新型レヴォーグと同じもの。スバルの最新技術をドッキングしているのだ。

そんなターボエンジンを搭載する最新型フォレスターは、ドライバビリティに何を期待するかでクルマの評価が変わってくる。

例えば、乗りやすさは抜群だ。CB18型エンジンは低回転域でのトルクが太く、わずか1600回転で30.6kgf-mという太いトルクを発生する。マイルドハイブリッド仕様に積まれる自然吸気エンジンのそれが、4000回転で19.2kgf-mといえば、低回転域でいかに力強いか想像できるだろう。そんな扱いやすいエンジン特性のおかげで、発進加速などはまるでディーゼル車のようにパワフルだ。

一方、かつての“FA20型”で感じられた、ガツンと加速力が立ち上がるような刺激を求めるなら、少し拍子抜けするかもしれない。ハイパワー車ならではの、強く立ち上がる加速Gを味わえないからだ。その理由は、従来のターボエンジンとは位置づけが異なるからだ。

例えばレヴォーグで考えると、このCB18型エンジンはあくまで、先代モデルに用意されていた1.6リッターターボに相当するベーシックユニット。従来モデルで高出力版と位置づけられていた2リッターターボ(先代フォレスターのターボ仕様に当たる)に相当するエンジンは、現時点ではまだラインナップされていない(追って追加されるとウワサされている)。

同様に、新型フォレスターのターボ仕様も、パワー追求型のターボエンジンではなく、あくまで“ダウンサイジングターボ”としての位置づけ。従来のそれとは方向性が異なっている。

その点を踏まえれば、過激な速さではなく、扱いやすさを重視した新しいターボ仕様のねらいが理解できるはず。指定ガソリンがハイオクではなくレギュラーとなる点も、実用重視のユニットであることを物語っている。
■キビキビとした走りは従来のターボ仕様を思わせる

最新型フォレスターにターボ仕様が追加された背景には、もうひとつ大きな理由がある。それは燃費だ。

これまで主力エンジンだった2.5リッター自然吸気エンジンの燃費は、カタログ記載のWLTCモードで13.2km/L。一方、新しいCB18型エンジンの燃費は13.5km/Lと、ダウンサイジングターボ化によって良化しているのだ。数値自体は、イマドキのクルマとしてはさほど誇れるものではないが、従来に比べると進化しているのは間違いない。

そして燃費が向上した結果、従来の2.5リッター自然吸気エンジンでは実現できていなかった、国土交通省の“2020年度燃費基準値”(車両重量1531kg以上1651kg未満のガソリン乗用車で、JC08モード燃費が16.5km/L)もクリアした。これはスバル車としては大きな意味を持ち、だから先のマイナーチェンジにおいて、ターボ仕様の追加と入れ替わるカタチで2.5リッター自然吸気エンジンを廃止したのである。

最後に、新しいターボエンジン仕様の乗り味についても触れておこう。

CB18型エンジンを搭載する新グレードのスポーツは、内外装の仕立てだけでなくサスペンションも専用セッティングとなる。路面の段差を超える際の車体の揺れが大きめなことから、結構、締め上げられていることは予想できたが、峠道を走ると、しっかり“スバルのスポーツモデル”であることを感じさせる乗り味だった。

SUVにも関わらずロールは抑えめで、ハンドルを切ると高い重心位置を感じさせないほど、スッと向きが変わってグイグイ曲がる。曲がりくねった道でのキビキビとした走りは、間違いなく従来のターボ仕様の延長線上にある。さすが走りのスバルといってもいい仕上がりだ。

加速における刺激はないけれど、クルマを操る楽しさはしっかりと詰まっている。それがスポーツを名乗る最新型フォレスターのターボ仕様だ。

<SPECIFICATIONS>
☆スポーツ
ボディサイズ:L4625×W1815×H1715mm
車重:1570kg
駆動方式:4WD
エンジン:1795cc 水平対向4気筒 DOHC ターボ
トランスミッション:CVT(リニアトロニック)
最高出力:177馬力/5200〜5600回転
最大トルク:30.6kgf-m/1600〜3600回転
価格:328万9000円

>>スバル「フォレスター」

文/工藤貴宏

工藤貴宏|自動車専門誌の編集部員として活動後、フリーランスの自動車ライターとして独立。使い勝手やバイヤーズガイドを軸とする新車の紹介・解説を得意とし、『&GP』を始め、幅広いWebメディアや雑誌に寄稿している。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

 

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