斧だけどコンパクトでしかもマルチツール!? STILVOLLE TOOLS「AXE9」

斧だけどコンパクトでしかもマルチツール!? STILVOLLE TOOLS「AXE9」

斧だけどコンパクトでしかもマルチツール!? STILVOLLE TOOLS「AXE9」の画像

【男前マルチツールの世界】
マルチツール。それは、手に収まるほどのコンパクトなボディにさまざまな道具を詰め込んだ“ハンドツール”。とかく専用ツールに比べ「間に合わせ」と思われがちですが、そこにはマルチツールだからこそ味わえる奥深い世界が存在します。

そんなマルチツールの男前な魅力を紹介する連載、第7回は斧型マルチツール、STILVOLLE TOOLS(スティルホルツールズ)の「AXE(アックス)9 COYOTE LIMITED」です。アメリカ軍のSERE(Survive、Evade、Resist、Escape)取得者のアイデアから生まれたミニマムサバイバルツールのひとつです。
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皆さんは斧を使ったことがありますか? 恥ずかしながら私は、今から10年ほど前に初めて使うまで斧を使ったことがありませんでした。私にとって斧と言えば、童話や漫画の世界の、切り株に薪を立ててパカーンと叩き割るイメージしかありませんでした。キャンプで焚き火をする際は、すでに細かく割られた木材を使用していましたし、わざわざマイ斧を所有する理由もありませんでした。

そして今回ご紹介するマルチツール「AXE9」は“斧型”。はたして、どんな用途に使えるのか。

一番目を引くのは、斧に付与されたプライヤー部分です。斧が縦に割れているので「これで斧として使えるのか?」と訝しく思っていましたが、実際に一番使えるのは斧でした(笑)。プライヤーはハンドル上部にあるロックを外すと展開できるのですが、これがなかなか癖がある。

そしてハンドルの外側にはレバーがあり、ここを開くことでレンチやワイヤーカッターを使用できます。ちなみにプライヤーの基部にはバネが付いており、そのリバウンドで開閉しやすくなっています。

ハンドル内側には、ナイフ、プラスドライバー、栓抜き、マイナスドライバー、ヤスリ、のこぎりなどが収納されています。こちらは特にロックなどはなく、指で起こして使うオーソドックスなタイプです。ツールはいずれも黒染めされており、ハンドルのODカラーと相まってミリタリー感があって雰囲気はイイ!

 

■この斧、どうやって使おう…

斧と言っても全長が17.5cmしかありません。重さも500gちょっと。

振りかぶって木を叩いてみても薪を割ることは到底できそうにありません。もちろん、木に凹みを付けたり、枝を折るなどの作業はできると思いますが、薪割りをするには別途ハンマーが必要です。

木材に斧をあてがい、それをハンマーで叩く。

これがこのサイズの斧の正しい使い方のようです。つまり、楔(くさび)のようにして使います。斧だけで叩いていた時は全然割れなかった木も、ハンマーで叩けば一撃で割れます。

ただし欠点も。ハンドル部分に収納されているツール類を留めるためにボルトが使われているのですが、斧使用時にツールに打撃を与えていると、いつの間にかボルトが緩んで飛んでいってしまいました。元々緩んでいた可能性があり、ちゃんと確認しなかったのも問題なのですが、実に残念。せめてネジロックのようなもので留めるか、緩まない工夫があるといいなと思いました。

 
■画期的なようで謎の多いプライヤー

先端部には溝が切ってあり、ワイヤーを摘まんだりした時も滑りにくい加工が施されています。割った薪をワイヤーで縛る時などに便利。

レンチ部分は工具として考えるとちょっと大雑把で使い難いですかも。いかんせん、斧が邪魔(笑)。細かい所に入らないので、使える場所を探す方が難しい。どちらかと言えば、少し太目の枝をつかんで折ったり、焚き火の枝をつかむトング代わりなど工具以外の使い方がベターかもしれません。

問題は、ワイヤーカッターです。全然切れません(笑)。?み合わせが悪いのか、ワイヤーは曲がるだけで切れませんでした。ワイヤーの太さによるのかもしれませんが、せっかくプライヤーで縛ったワイヤーを切ることができず困りました。

 
■枝を切るには充分なノコギリ

ハンドル部に収納されているノコギリは、一般的なマルチツールに付いているものと同じ程度のサイズです。枝を切るには充分なものだと思います。

 
■ナイフは研いでから使おう

刃渡り約7cmの直刀ナイフ。これもマルチツールとしては標準的なサイズ感ですね。切れ味は、購入した状態ではあまり良くないので、研いでから使った方がいいですね。

 
■そこそこ重さがあるハンマー

斧の反対側がハンマーになっているので、これで地面に打ち込めます。柄は短いですが、重量があるので余程地面が硬くなければ使えると思います。

ノコギリで切った枝をナイフで削ってペグを作り、ハンマーで打ち込んでみました。このようにツールに搭載された機能でブッシュクラフトの真似っぽいことができます。今シーズンはブッシュクラフトに挑戦したいな、と思っている方にはありかもしれません。

 
■プラスドライバーと栓抜きも付いている

プラスドライバーはマルチツールによくある片側しかないものです。普通のプラスドライバーと比較してしまうと、どうしてもトルクがかかりにくいのは仕方ないですね。大きなネジには対応してくれそうです。

 

■ヤスリは2種類

ヤスリは両面に付いていて、木工用と金属用の2種類。どちらもあまり目が立っていませんが、その分仕上げは綺麗にヤスれるかもしれません。竹やベニヤ板のササクレを取る時などに便利ですね。

 
■携帯性抜群なマチェット

これから本格的なアウトドアシーズン、キャンプが楽しい季節です。キャンプに斧は、あればあったで便利です。何より、これひとつで手軽にブッシュクラフトが楽しめるのはいいですね。

また、公共交通機関を利用したソロキャンパーやツーリングキャンパーにとっては、少しでも荷物を軽くしたいところ。ザックに入るコンパクトさは大きな魅力です。ひとつひとつのツールに関してはユーザーが少し手を加える必要があるかもしれませんが、それもまたマルチツールの楽しみのひとつです。ただ使うのではなく、まずは自分好みに仕上げてから実戦投入なんて、愛着もひとしおかもしれませんよ。

 

>>?[連載]男前マルチツールの世界

<取材・文/GOL>
GOL|歯科技工士、ECディレクター、webライターまで幅広く活動しております。指先に伝わるハンドツールの質感や重さ、音などアナログな部分に惹かれて今に至ります。一番好きなのは懐中電灯。
 

 

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