模型ショップ店長兼モデラーのイチ推しガンプラ4選【趣味時間最強ベストギア】

模型ショップ店長兼モデラーのイチ推しガンプラ4選【趣味時間最強ベストギア】

模型ショップ店長兼モデラーのイチ推しガンプラ4選【趣味時間最強ベストギア】の画像

【趣味時間最強ベストギア】
色分けされたパーツにより、塗装や加工をしなくても見映えよく仕上がる最近のプラモデル。特に、ここ最近のガンプラは、説明書どおりに完成させた“素組み”のクオリティが、ハンパなく上がっている。中でもオススメのアイテムを、ガンプラに詳しい小西和行さんに聞いた。
*  *  *
かねてよりガンプラでは、1/60スケール「PG」(パーフェクトグレード)、1/100スケールの「MG」(マスターグレード)、1/144スケールの「RG」(リアルグレード)といったシリーズで、各部が色分けされ、パーツ表面の造形が細かい精密なキットを展開してきた。それらの特徴は、ここ数年、ガンプラのスタンダードといえる1/144スケールの「HG」(ハイグレード)シリーズにも見て取れるようになってきている。

特に、小西さんが今回おすすめするガンプラは、ほぼ素組みの状態で撮影した完成品の写真からも分かるように、説明書どおりに組み立てただけでも十分満足できるほどだ。

造形の細かさやパーツの色分けに対するこだわりは、パッケージの中に並ぶランナーから、ひしひしと伝わってくる。製作に着手する前に、じっくりと眺めて楽しむのも一興だ。

素立ちさせた時の見映えだけでなく、腕部や脚部が柔軟に動く点も見逃せない。パーツの一部を加工して可動域を広げる…といったことをしなくても、アニメのワンシーンに近いポージングが可能だ。このような特徴は、MGシリーズやRGシリーズではすでに当たり前のことだが、手の届きやすい価格帯のスタンダードなHGシリーズで、ここまでの域に達してきているのは、驚異的と言えよう。

素組みでも達成感を味わえるHGシリーズで、プラモデルを作る有意義なひとときを、気軽に満喫してほしい。

電光少年団・G作戦
小西和行さん

模型専門店を運営するとともに、モデラーとしてプラモデル製作本の監修なども担当。オンライン配信動画「プラモデルチャレンジ」では講師役として出演している。

 

1. ポージングを楽しむならコレ!全身の各部がフレキシブルに動く!
BANDAI SPIRITS
「HG 1/144 RX-78-2 ガンダム[BEYOND GLOBAL]」(2200円)
HGシリーズとは思えないほどの可動範囲の広さが大きな魅力。腕部や脚部を“ガシガシ”と動かしながら、さまざまなポージングが楽しめます。落ち着きのある成形色も特徴のひとつ。同じ機体を題材にしたほかのキットに比べて、パーツの表面はツヤツヤした印象が少なく“オモチャっぽさ”がありません。(小西さん)

美しいプロポーションとともに可動域の広さを実現した、ガンプラ40周年記念キット。ビーム・サーベルを勢いよく振り下ろすような大胆なポーズが取れる。写真は小西さんが製作したもので、胸部にメッキ塗装を施した以外は、ほぼ手を加えていない素組みの状態だ

 
2. 武骨な佇まいを満喫するならコレ!細かな造形で完成時の立体感がスゴい!
BANDAI SPIRITS
「HG 1/144 RX-78-02 ガンダム[GUNDAM THE ORIGIN版]」(2530円)
ショルダーアーマーやランドセルなどの表面には“今っぽい”細かな造形を見て取れるのがポイント。パーツ表面にスリットを作る “筋彫り”を施さなくても、十分立体的に見えます。完成したキットを眺めていると『機体が実在したら、こんな感じかも…』のように思わせられるほど出来上がりのクオリティは高いです。(小西さん)

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に登場する機体を立体化。ほかの作品における“RX-78-2”には見られない特殊な武器パーツが付属する。写真は、素組みのキットに付属のシールを貼り、パーツ表面のところどころに“スミ入れ”をした状態。本格的な塗装はしていない。

 
3. 達成感を短時間で味わいたいならコレ!約1時間で大満足の完成品が出来上がり!
BANDAI SPIRITS
「ENTRY GRADE 1/144 RX-78-2 ガンダム[ライトパッケージVer.]」(550円)
ニッパー使わずにランナーからパーツを切り離せるタッチゲート式で作りやすく、取り扱い説明書どおりに組み立てれば、プラモデル初心者でも大満足の完成品が出来上がります。簡単に作れる点は、模型製作の腕前がある人にとっても大歓迎! 製作時間が少なくて済む分、塗装や加工にじっくり取り組めます。(小西さん)

ガンプラの中では最小クラスとなる計67点のパーツ構成でありながら、部位ごとの色分けとともに、ポージングを楽しむ上で申し分ない可動域の広さを確保。“究極の入門キット”だ。写真は小西さんが素組みした状態で、1時間もかからずに完成させられる。

 
4. “素材の違い”を楽しむならコレ!2種類のパーツから選んで組み立てる!
BANDAI SPIRITS
「HGUC 1/144 シャア専用ザクII」(1760円)
腰部に取り付けるスカートは、従来のプラパーツもしくは新開発の軟質素材パーツのいずれかを選べるのがポイント。後者を取り付けて太ももを上げると、まるでアニメに登場する機体のように、スカートに緩やかなカーブが付きます。また、パーツ同士の合わせ目がほとんど目立たない点も素晴らしいですね。(小西さん)

ガンプラ40周年記念として“リバイブ”された、シャア専用ザクの最新キット。腕部の可動域が広く、ザク・マシンガンやザク・バズーカを大胆に構えるポージングも思いのまま。写真は、スミ入れやトップコートといった簡単な処理を素組みに施した状態。

 

■素組みの完成品にプラスしたいお手軽な仕上げポイント
完成度の高い“素組み”の状態から、さらに仕上がりを良くするための方法も小西さんに教わった。具体的には“アンテナ処理” “スミ入れ” “ツヤ消し”という模型初心者でも挑戦しやすい3つの処理。いずれも、ほんのわずかな手間や時間しかかからない。ぜひ、お試しあれ。

 
▼アンテナをシャープに!
RX-78-2 ガンダムやシャア専用ザクの頭部には“アンテナ”が付きもの。今回紹介してきた1/144スケールのキットのアンテナは、安全性を考慮して丸い膨らみが付けられている。それを上記の手順でシャープにすると印象は急変! グッと凛々しい表情になる。

@切り取る部分を赤ペンで塗ってマーキング

A凸部をニッパーでカット

Bヤスリで表面をならす

Cシャープなアンテナで凛々しい表情に

 
▼スミ入れで立体的に!
溝や境目を色付けする“スミ入れ”を施せば、パーツ表面の凹凸が強調され、より立体的な造形物に見えるようになる。なお、小西さんのオススメは表面張力で塗料が行き渡る液状タイプ。ペンタイプでは塗るのが難しい動力パイプの溝には有効だ。

@動力パイプなどに塗料を流し込む

A隠れた部分にも塗料が流れ込みやすい

Bスミ入れによって造形が際立つ!

Cグッと立体的に!

 
▼トップコートで光沢を控えめに!
片面に吹いたら乾くのを待ち、20〜30分後に反対面も塗布する。小西さんいわく、GSIクレオス製「プレミアムトップコート」は塗布した表面のムラが少なくてオススメだとか。ちなみにトップコートを吹く際は、庭やベランダなど換気のいい場所を選ぶこと。

@キット全体にまんべんなく塗布

A表面が乾いたら裏面にも吹きかける

 
▼ちょっとの手間をかけるだけで完成度がアップ!

“アンテナ処理” “スミ入れ” “ツヤ消し”という3つの処理を施した状態。動力パイプの立体感が際立つとともに、ツヤの少ない落ち着きある見た目になった。こうした手間をかけて自分仕様に仕上げるのも、プラモデル製作の醍醐味だ。
※紹介しているガンプラは今回取材した小西和行さんの模型専門店「G作戦」などにて撮影したもの。価格は同店などで扱われているガンプラの値段です
 

>>?【特集】趣味時間最強ベストギア
※2021年9月6日発売「GoodsPress」10月号38-41ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/ナゴヤリュータ 写真/羽田 洋(プロペラ映像制作所)>

 

【関連記事】

◆第二次大戦時のアメリカ海軍空母“ビッグE”を洋上ジオラマで製作!【達人のプラモ術<米海軍空母エンタープライズ>】
◆ガンプラ、艦船模型etc 作って飾って思わずニンマリ♪ プラモデルの楽しみ方4選【趣味空間を作る傑作モノ】
◆完成後の合体や変形をとことん満喫できる!2020年発売の最新ガンプラ5選

 

関連記事(外部サイト)