プラモの達人が「これは作りたい!」と思った2022年発売のオススメプラモデル5選

【2022年人気アイテム総まとめ】

2022年は3年ぶりに「静岡ホビーショー」や「全日本模型ホビーショー」が開催され多くの来場者が訪れるなど、明るい話題も多かった1年でした。そして&GPでプラモデルといえば、好評連載中の『達人のプラモ術』。 “プラモの達人” 長谷川迷人さんが毎週繰り出す超絶テクには、今年もため息が出るばかりでした。

そんな2022年の締めくくりとして長谷川さんに、今年発売された中で気になった、作ってみたいと思ったプラモデルを5つピックアップしてもらいました。プラモの達人らしい視点とマニアックな知識は、読むと思わず自分も作ってみたくなりますよ。

 
■ 【達人オススメ第1位】
作って実感して欲しい!最先端のスケールモデル
タミヤ
「1/48 ロッキード マーチンF-35A ライトニングII」(9680円)
2022年12月発売

2022年のトリを飾る、そして話題を集めた飛行機キットは何だろうなぁ~と考えた結果、やっぱりタミヤ「1/48 ロッキード マーチンF-35AライトニングII」だと思うワケです。

話題の最新鋭スティルス戦闘機であり、本家アメリカのみならず航空自衛隊をはじめとする9カ国で採用されているとか、VTOL性能(B型)があるとか、1機100億円を超えるとか、パイロットの専用ヘルメットが4400万円するとか、米海軍が深海に墜落した機体を機密保持のために、莫大な費用をかけて引き揚げたとか話題には事欠かない機体ですが、そのA型をタミヤが1/48スケールでキット化。これまでの飛行機モデルとは一味も二味も違う新時代のスケールモデルとして注目を集めています。

▲キットは前期型と後期型の塗装を選んで製作することが可能。アメリカ空軍をはじめF-35Aを採用した9ヵ国デカールが付属する

緻密なディテール、パーツの精度の高さ、組みやすさ、分かりやすいインスト、塗装指示といった評価は、これまでのタミヤのキット全般に言えることなんだけれど、このキットはディテールや組みやすさという点は言うに及ばず、驚かされるのはさらに進化させたパーツの精度の高さ。これは作って初めて実感できるんだけれど、ともかく凄い! そして何より作って楽しいキットなんですよ。と言うワケで、2022年最注目のキットに決定!

▲脚収納部、ウエポンベイ内部の再現度は超絶の一言

 

■ 【達人オススメ第2位】
英国機好き待望のリニューアルキットが遂に発売!
エアフィックス
「1/48 ブラックバーン バッカニアS.2」(1万6500円)
2022年12月発売

第二次大戦後の英国機には個性的な機体が多いんですね。BACライトニングとか、ウエストランドワイバーンとか、マニアックな機体ばっかり。まぁそれだけにファンが多いのも事実。ブラックバーン・バッカニアもそうしたコアなマニア好みの機体のひとつ。あと日本では、新谷かおるの飛行機マンガ『エリア88』にも登場していることもあって、人気のある機体であります。

▲主翼はたたんだ状態も選択可能。バッカニアの特徴でもあるテイルコーンが左右に開くエアブレーキも開状態を再現できる

初飛行は1958年! ちょっと艶めかしいエリアルール(言うところのコークボトルライン)を採用した胴体、T字配置の垂直尾翼、胴体後端部のテイルコーンが左右に展開する超特徴的なエアブレーキなどなど、実に個性的なスタイルの英国空軍&海軍の攻撃機なんですね。スタイルもそうなんだけれど、エアブレーキが実にカッコ良いのです。

でもってF-4ファントムと同規模の機体サイズ(デカイ)なので、アークロイヤル(英国空母)では、艦内ハンガーに格納する際に機首レドームを左側に折り畳み、エアブレーキも展開して全長を短くしないとエレベーターに乗らない、という無理やり感が堪りません。

▲冷戦時代に爆弾を抱えて、超低空を亜音速で飛ぶためにデザインされた機体を最新考証で余すところなく再現

▲自国開発の戦闘機には力が入るのがいかにもエアフィックスらしい

そんなコアなバッカニアを、英国の老舗模型メーカー、エアフィックスが新設計で再モデル化してくれました。実は同社、80年代に同じ1/48スケールでモデル化しているんだけど、これが超作り辛い難物キット(上下合わせの胴体が左右にズレるなど)だったので、リニューアルキット発売のアナウンスがあってから約1年、格段に進化した1/48バッカニアの発売に「待った甲斐があったぜ!」と喜ぶ英国機ファンが多いのであります。

 
■ 【達人オススメ第3位】
零戦ライバルと言われたF4Fの決定版!
エデュアルド
「1/48 F4F-3ワイルドキャット(プロフィパック)」(7810円)

いや~好きなんですよ、ワイルドキャットの味のあるスタイルが。

太平洋戦争の当初、日本の零戦と激闘を繰り広げたアメリカ海軍の艦上戦闘機で、性能的には零戦の敵ではなかったと言われているんだけれど、ずんぐりむっくりな機体で、実はどうしてなかなか奮戦しております。

▲大戦初期の派手なカラーリングもF4-Fの魅力のひとつ

▲コクピットはエッチングパーツで再現、キャノピーの塗装マスクシ…

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