ワイルドな焚き火、炎が美しい二次燃焼、薪ストーブ!変幻自在な鎌倉天幕「FIRE PIT-40」は1年中活躍するぞ
2023年02月04日 19時00分&GP
【アウトドア銘品図鑑】
焚き火とは違って四方をじんわり温めてくれる薪ストーブ。多くのベテランキャンパーが取り入れていますが、大きくて重く、1年の大半は倉庫にしまいっぱなし。使用時期が短くて薪ストーブの導入に踏み切れないなんて人、案外多いのでは?
鎌倉天幕「FIRE PIT-40」(10万1200円)は、フラットな焚き火台に囲いを作れば二次燃焼を促す焚き火ボックスに、さらに天板と煙突を載せれば箱形の薪ストーブになる変幻自在っぷりが話題の新製品です。
■ ■薪ストーブなのに箱形じゃない
「FIRE PIT-40」は3つの使い方ができるわけで、3つのユニットに分かれています。一番大きなBユニットにすべてのパーツが入るので、コンパクトに収納できるんですよ。
▲左からAユニット(ストーブの天板と丸い五徳)、二重壁とトビラを備えたBユニットと煙突、Cユニット(ストーブを支える脚とベース、Cユニット用ロストル)
▲収納サイズは36×44×H26cm
AユニットとCユニットをひっくり返して、Bユニットの上に載せるという収納方法。脚や丸い五徳を紛失しないよう注意が必要です。
■ ■Bユニットの有無で表情が変わる焚き火台
Cユニットだけならシンプルなオープントップの焚き火台、その上にBユニットを載せると、みんな大好きな二次燃焼型たき火ボックスとなります。
▲40×36×H24.8cm
Cユニットに脚を取り付け、ロストルを置くだけで焚き火台が完成します。長さ35〜40cmの市販薪を切らずに載せられるので手間いらず。
ファイアグリルみたいな浅いベースに大きめの穴がついたロストルを載せ、さらに2面に開閉できる空気孔を備えています。だからよく燃える!
脚は蝶ねじでCユニットの底に取り付けます。万一蝶ねじをなくしても、ホームセンターで購入できますが、組み立て前だと悲惨です。地面には熱が伝わりにくい高さですが、蝶ねじ紛失予防のためにも大きめの焚き火シートを広げ、その上で作業するといいでしょう。
▲44×36×H42.3cm
Cユニットの底に敷いていたロストルを取り外し、Bユニットを置いて箱形焚き火台に。2面が二重壁になっていて、Cユニットの空気孔を開くと二次燃焼がおきるというユニークな焚き火台です。
▲上がCユニットのみ、下はBユニットを載せて燃焼
ほぼ同じ量の薪を使って焚き火をしました。Bユニットを載せると風の影響を受けにくく、炎も豪快。写真ではわかりづらいのですが、二次燃焼も確認できました。
▲別売りの「EX-OPTION」(6600円)
専用オプション「EX-OPTION」は2段スタンドと五徳のセット。Cユニットに蝶ねじでスタンドを取り付けて高さをかせげば、極太の薪をくべて料理ができます。
BユニットとCユニットは、高さが違っても幅と奥行きはほぼ同じなので、Bユニットにも五徳を載せられます。この場合はスタンドは不要です。
いろいろアレンジできる「FIRE PIT-40」ですが、スタンドは蝶ねじを使って固定するし、Bユニットを載せるにはCユニットのロストルを取り外す必要があるわけで、焚き火途中で「やっぱり箱形にしたいからスタンドをはずそう」なんていうときは焦り禁物。冷めるまで待たないと危険です。
■ ■薪ストーブは煙突の延長も可能
最後にAユニットを載せれば薪ストーブの完成です。φ6cmの煙突が3節で、スパークアレスター付きを一番上、ダンパー付きをAユニットの穴に差し込みます。
▲44×36×H51.5cm(本体のみ)/H146cm(煙突込み)
重厚感あるつや消しブラックボディですが、じつはこれ、ステンレスに耐熱塗装をかけていて、総重量は8.54kg。似たサイズの鉄製薪ストーブに比べると、かなり軽くなっています。
さらに3つのユニットに分けて持てるし、各ユニットにはワイヤーの持ち手が付いていて、組み立て・撤収時にがっちり持てる。そのおかげで思った以上に楽に扱えるんです。
Aユニットを裏返すとバッフルプレートが付いていることがわかります。Bユニットで二次燃焼を促し、Aユニットで効率よく空気の流れを生み出すというわけ。
煙突にはスパークアレスターが付いていますが、バッフルプレートのおかげでダンパー全開時でもより火の粉が飛びにくく、雨の影響を受けにくくなる点も見逃せません。
▲雨よけにはワイヤーを通す穴が付いている
ご存じの通り、煙突は長いほどよく燃えます。オプションの煙突で延長可能ですが、長くなるほど不安定になるもの。煙突の雨よけには穴が空いていて、ワイヤーを通してペグで固定できるようになっています。ワイヤーは煙突の長さに合わせたモノを自分で用意しましょう。
ちなみにオプションで煙突カバーもありますよ。
▲耐熱ガラスの下にはエアーカーテン用の穴が空いていて、すす付着防止に役立つ
薪ストーブに火を入れると、最初は本体から煙がたちます。「組み立て式は結局、煙が漏れるのか」と落胆しましたが、これは製造過程でついた油脂のせい。最初の30〜40分は少量の薪で油脂を燃やし尽くします。こうしておけば、その後は本体から煙が立つことはほぼありません。
トビラには耐熱ガラスが装着されています。内側にはガードが付いていて、そのおかげで煙突収納時に傷がつ…