オーテク初のノイキャン完全ワイヤレス「ATH-ANC300TW」は総合力で勝負【イヤホンレビュー】

オーテク初のノイキャン完全ワイヤレス「ATH-ANC300TW」は総合力で勝負【イヤホンレビュー】

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2020年の完全ワイヤレスイヤホンのテーマは“ノイキャン”。日本のイヤホンブランドであるオーディオテクニカも、初のノイキャン付き完全ワイヤレスイヤホン「ATH-ANC300TW」を5月末に実勢価格2万7000円で発売しています。

“オーテク”と呼ばれ日本国内ではファンも多い同社。以前から“QUIETPOINT”シリーズとしてノイズキャンセルモデルを多数手がけてきた実績があります。最新モデルである「ATH-ANC300TW」の気になる性能と音質も詳しくチェックしていきましょう。

■通話マイクが実は優秀

オーディオテクニカのイヤホンとして初めてノイズキャンセル対応として登場した「ATH-ANC300TW」。DLC(Diamond Like Carbon)コーティング振動板を採用した専用設計5.8mmドライバーを搭載という音質設計に、音導管内に超小型のノイズキャンセリング用マイクを搭載した、バランスを考えた設計です。

装着してみると、ボディは大型で背も高い。外からは少々目立つかもしれません。マットなカラーに立体的なオーディオテクニカのロゴマークで、デザインは精悍。フィット感は弱く、フチで自然と止まるイメージです。

付属イヤーピースはXS/S/M/Lサイズの標準イヤーチップとフォームタイプであるコンプライが付属。密閉感を求めるならコンプライを装着してね、という考え方なのでしょう。音質への影響はのちほど。

再生時の操作はイヤホン左右の上部にある小さなボタンで行います。装着しながらでも操作しやすいタイプですね。再生/停止、曲送り/戻し、音量調節と、ひと通りの操作が可能です。ノイズキャンセル/ヒアスルーは左側のボタンになります。

イヤホン単体で4.5時間再生とやや短め。充電ケースと合わせると最大18時間になります。充電ケースのサイズもコンパクトとは呼べず、バッテリー性能はあと一歩…。

ビデオ会議用にPCとペアリングして通話マイク性能もチェックしてみたところ、予想以上に高音質で声のニュアンスから周囲の音まで高感度に拾います。これは通話品質を高めるQualcomm cVcの効果もありそう。ビデオ会議の通話マイクとして十分通用する高音質です。

音楽リスニング機能も検証していきましょう。

部屋のなかでノイズキャンセルを試してみると、低域から中高域まで全帯域の騒音をバランスよく低減してくれます。エアコンなどには効果アリ。電車の重低音の騒音は完全には消えず、ボリュームダウンするイメージです。

なお、駅で検証していて気付いたのですが、混雑していた所では数回音途切れが発生していました。

専用アプリ「Connect」を利用すると“Airplane” “On the go” “Office/Study”と切り替えも可能。外音取り込みの“ヒアスルー”もLOW/Medium/Highと切り替えられます。ただし、切り替えにはアプリ必須。できればボタンで切り替えたいかも。

 
■イヤーピースをコンプライにすると音質激変!
では気になる音質を。まずはiPhoneと接続してみます。

宇多田ヒカルの『あなた』を聴くと、肉厚な中低域と共に、歌声もキリっとした粒立ちで存在感を出すサウンド。重厚でエネルギー感のあるタイプです。BrunoMarsの『24K Magic』も空間を音楽で満たす密度感とパワー溢れるサウンドで勝負してきます。

イヤピースを付属のコンプライに交換すると音質は激変。『あなた』では歌声がスムーズになり中域がぐっと締まり音空間の見通しが大幅にアップ。低音もより引き締まります。BrunoMarsの『24K Magic』も声の通りが良く、音の響きもより立体的に。情報量を重視するならコンプライ推奨です。

またスマホをGALAXYに変えてaptXコーデックのサウンドを聴くと、情報量が増し中高域までの繋がりが向上。よりナチュラル志向に落ち着きます。
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オーディオテクニカ初のノイズキャンセル付き完全ワイヤレスイヤホン「ATH-ANC300TW」ですが、ノイキャン、音質まで一定水準で揃うバランス重視という“オーテク流”。実は通話性能がいいというメリットも。突き抜けて個性派というモデルはありませんが、ノイズキャンセルにアプリもあり約2万7000円。総合力で検討に値するモデルですね。

>> オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

<取材・文/折原一也>

折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長

 

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