ガス缶なしでも使えるガスランタン、SOTO「Hinoto」を使ってみた

ガス缶なしでも使えるガスランタン、SOTO「Hinoto」を使ってみた

ガス缶なしでも使えるガスランタン、SOTO「Hinoto」を使ってみたの画像

【アウトドア銘品図鑑】
パワフルな青い炎で世界から注目されているSOTOが、3月より赤い炎が揺れるガスランタン「Hinoto」を発売します。

ガスを使った赤い炎のランタンといえばコールマン「ルミエールランタン」とスノーピーク「リトルランプ ノクターン」があり、「Hinoto」は最後発。とはいえ炎に特化したメーカー、新富士バーナーだから、他にはない機能が搭載されています。それがOD缶を装着して使う従来方式と、専用タンクにガスを充填してコンパクトに持ち運べる二刀流だということ。

この独自機能は使いやすい? サンプルを取り寄せ、試してみました。

 

■思っている以上に小さくてタフな作り
どんなに優秀なランタンでも、グローブが割れやすい、不具合が出やすいようではユーザーとしてはたまったものじゃありません。「Hinoto」は華奢に見えますが、結構頑丈なんです。

開発サンプルなので文字がシールだったりしますが、これが最終モデル。本体はφ3.8×H15.6cm、重量222g。

「ルミエールランタン」φ7.3×6×H18.3cm、210g、「リトルランプ ノクターン」φ4.2×4×H10.5cm、102gなので、ライバルと比べると最もスリム。高さは15.6cmというものの、下部はガスを充填するタンクなのでライバルのようにOD缶を装着する上の部分だけなら高さ11cm。「リトルランプ ノクターン」よりやや背が高いだけなので、ずいぶん小さい印象です。

シルバーのリングを持って回すとタンク部分と分割できます。タンクはつなぎ目のないアルミ製で、ランタンとの接続部分は真鍮製。スリム形状だけど思いのほかずっしりとしていて、テーブルに置いても安定感があります。

ところで、タンクを取り外す時、グローブ(ホヤ)とシルバーのリングをまとめて持って回すと、グローブがポロッと外れて何度か地面やテーブルに落としてしまいました。毎度焦りながらグローブを確認しましたが、グローブは傷もなく、割れることもなし。かつて何度かライバルのグローブを割った経験があるおっちょこちょいユーザーですが、これなら安心して使えそう。

ハードケースではなくネオプレーンをグローブに巻きつけただけで5日ほど持ち歩きましたが、問題なかったのはさすがです。

 
■ガス充填はわずか8秒
ガスを充填して持ち運べるのが画期的。しかも他社製カセットボンベからの充填も可能です。

ガスの充填方法は、タンクをテーブルに置いて燃料缶を上からまっすぐ差し込むだけ。満タン(約8秒)になったら脇からガスが吹き出します。これが満タンの合図なのですが、最初はちょっとびっくりするかも。

充填できる燃料は、OD缶(写真左ふたつ)、CB缶、ライター用のガス(写真右)。CB缶とライター用のガスはそのままタンクに差し込んで使えますが、OD缶は別売のアダプターが必要です。

うれしいのは、充填するガスはメーカー不問だということ。ほんのちょっと余ってしまったガスを使えるんです。直接装着するOD缶はSOTO製限定ですが、こちらも微妙な残りガスを使い切れます。

黒いリング部分を回して、オン/オフ、火力調整を行います。

リングを全開にして火をつけますが、最初はまったく火がつきませんでした。よく見てみると、黒いリングを回すと黒いポッチ(矢印)が連動して長細い穴の中をスライド。端までポッチが動くと、一度引っ掛かりを感じるのだけれど、そこからさらにリングを回すことで着火、そして火力調整ができるようです。説明書を読まずに使おうとすると、ここで躓くかも。

▼印がオフの位置になっていることを確認してからグローブを取り付けました。オンのまま取り付けると、ガスが出っぱなしになるのでここは気をつけたいところです。

 

■炎は無段階で調整できる

黒いリングを回して全開にしたら、ライターやマッチの炎を近づけます。ガスが出っぱなしなので、もたもたライターを探していると思わぬ大きな炎になるので注意。

火力調節は無段階で、最大にするとグローブの8〜9割くらいの高さになります。

ただ、CB缶から充填すると、寒いときは炎が小さいままの場合も。大光量が自慢のランタンというよりは、キャンドルのような雰囲気を楽しむものなので目くじらを立てずに眺めましょう。

北風が止まず肌寒い日だったため、炎は少し元気がありません。そんなときはトーチのようにタンクを握ってしばらくすれば復活します。

その点、OD缶はガスの成分が違うこともあり、肌寒い日でも安定感があります。タンクに充填して使うなら、冬はOD缶からのほうがいいのかもしれません。

ちなみに、タンクの底にはネジ山があります。「Hinoto」は吊るすことができませんが、三脚を取り付ければ高い位置で炎が揺れる篝火のようになります。狭いテーブルしかないときは三脚に取り付けてテーブルの脇に置くといいかも。

必要以上に炎が高いときがあり、よくよく見てみるとグローブが少し浮いた状態に。ちゃんとグローブを取り付けるといい感じになり、試しにグローブを取り外すと燃焼音ともに勢いよく炎が吹き出しました。

新富士バーナーに確認すると、「Hinoto」はグローブを付けたときにちょうどいい炎になるよう調整しているそうで、使用時にはグローブがちゃんと取り付けられているか確認しておくといいですね。

ちなみに、ライバルは筒の先から炎が出ていますが、「Hinoto」はコイルになっていてその先から炎が出ています。これも新富士バーナーに問い合わせたところ「原理はうまく説明できないけれど、コイルにすることで風に強い安定した炎になる」そうです。たしかに北風が強い日に使いましたが、一瞬、風で炎が消えたように見えてもすぐに復活。風が吹き続けると消えてしまうかもしれませんが、かなり風に強い印象です。
*  *  *
「Hinoto」はガスを充填するだけでも使えることがライバルとの最大の違い。燃焼時間は1〜2時間と決して長くはないけれど、ランタンが必要なのは冬キャンプで17時〜消灯21時の4時間、夏キャンプなら19時からの2時間ほど。ランタンのためにOD缶をひとつ用意するよりは手軽だし、ガスを使い切るための道具としても使えます。災害時など少しの燃料も無駄にしたくないときにも重宝しそうです。

>> SOTO

 

<取材・文/大森弘恵>
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