ゴミ自動収集機能付きで10万円を切る「ルンバi3+」は 14万円超の「i7+」と何が違う?

ゴミ自動収集機能付きで10万円を切る「ルンバi3+」は 14万円超の「i7+」と何が違う?

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外出自粛やテレワークによって家事の負担が増えたので、ロボット掃除機を購入したい。できれば高性能なアイロボットの「ルンバi7+」が欲しいけど、14万円超と高額で手が出ない……。そんな人に朗報です。

「ルンバi7+/i7」の高い性能は引き継ぎつつ、10万円以下に抑えた新モデル「ルンバi3+/i3」が2月26日に登場すると発表されました。果たしてどんなルンバなのか、今まで「ルンバi7+」や「ルンバs9+」を使ってきた筆者が一足先に試してみました。

■「ルンバi7+」はいいけど高すぎる、という声に応えて誕生

日本のロボット掃除機市場で7割超のシェアを誇るアイロボット。巣ごもり需要もあいまって2020年の対前年比売上高は20%のプラス成長となり、2020年12月までのロボット掃除機「ルンバ」と床拭きロボット「ブラーバ」の国内累計出荷台数は400万台を超えています。

ただ一口に「ルンバ」といっても、性能によって価格が大きく異なります。たとえば今、ルンバの中でもっとも売れているのが「ルンバe5」(4万9800円)。壁を検知したら方向転換するというシンプルなモデルですが、吸引力もそこそこあり、間取りが複雑でない家なら問題なく掃除できます。私も試用してみましたが、「この性能で5万円を切るルンバが出るなんて」とコスパの良さに感動したものです。

一方、2019年に発売された「ルンバi7+」は、吸引力が格段に上がっただけでなく、カメラを搭載して家の間取りを学習したり、ダスト容器に溜まったゴミを自動でゴミを吸引するクリーンベースが付属するなど、超ハイスペック。間取りが複雑な家でも隅々まで掃除してくれるうえ、掃除が終わるたびに行っていたゴミ捨ても不要になり、まさに「完全に任せられるロボット」になりました。

なので「掃除の手間から解放されたいなら、ルンバi7+を買うべし!」と声を大にして言いたいところですが、ポンッと出すのは難しい金額。いいのは分かるけど、値段がね……。そんな声に応えて誕生したのが、「ルンバi3+/i3」というわけです。

ちなみに価格は「ルンバi3+」が9万9800円、「ルンバi3」が6万9800円。「+(プラス)」表記があるものには、ダスト容器のゴミを自動で吸引するクリーンベースが付属します。このクリーンベースがあるかないかで、掃除の快適性は大きく変わるので、今回は「ルンバi3+」を使わせていただきました。
■カメラ非搭載により10万円以下の価格を実現
「ルンバi3+」がどのような位置づけになるかは、現行モデルの一覧表を見ていただくと分かりやすいかもしれません。

もっとも高機能なのが、左端の「ルンバs9+」ですが、これは18万円超えのプレミアムモデルのため、今回はあえて「ルンバi7+/i7」との違いを確認します。「ルンバi7+/i7」にあって「ルンバi3+/i3」にないもの。それはカメラを使って自己位置を認識する“vSLAMナビゲーションシステム”です。

これによって「ルンバi7+/i7」は、家の中の環境をマッピングして間取りや家具を記憶、認識します。そのため複雑な間取りでも効率的に掃除でき、掃除したい部屋を指定したり、汚れた場所をピンポイントで掃除したりもできるのです。

一方、「ルンバi3+/i3」はカメラを搭載していないため、間取りを記憶することはできません。ただしフロアトラッキングセンサーやジャイロセンサーなど複数のセンサーが移動距離を把握しながら移動するため、カメラを搭載しなくても複数の部屋を移動して規則正しく掃除できるとしています。

それ以外の機能、例えば2本のゴム製デュアルアクションブラシを搭載し、従来モデル(ルンバ671)の10倍ゴミを吸い取る吸引力や、スマートフォンの専用アプリと連携して、清掃した場所をマップで確認できるなど、評価の高い機能はそのまま踏襲。「ルンバi3+」であれば、ゴミを自動で吸引するクリーンベースが付属します。

■カメラがなくても、まるで見えているかのようにきっちり動く!
さらに「ルンバi3+」が従来ルンバと大きく違うのは、ボディのカラーリング。ルンバで初めてファブリック調のグレーカラーを採用しています。このファブリック調の再現が見事で、私も初めて見たときは、本物のファブリックをはめ込んでいるのかと思いました。今までのメカメカしさから一転、インテリアになじみやすい雰囲気になっています。

運転スタート時は、本体の「CLEAN」ボタンを押しても始められますが、Wi-Fiと連携させ、スマートフォンの専用アプリ「iRobot HOME」を活用することで、掃除のスタートはもちろん、掃除した場所の確認、スケジュールの設定など、きめ細かな操作ができます。

発売を前にお借りして約2カ月、約80u・3LDKのわが家で使ってみました。

スタートしてからどのように動くかは、毎回異なりますが、たいてい部屋や家具の輪郭をある程度なぞってから、内側を規則正しく往復して塗りつぶすような動きをします。壁際ではボディを左右に振り、飛び出たエッジブラシで壁際のゴミをクイックイッとかき出しながら吸い込んでいく様子は、なんともいじらしい。

カメラを搭載していないので、「ルンバi7+」のように一部屋ずつ移動するわけではありません。リビングの一部を掃除したら、そのまま廊下に出ていき、寝室に入るのかと思いきや、途中でくるっと向き直ってまたリビングに戻る……。かといって寝室を忘れたわけではなく、あとでちゃんと掃除しに行ってくれます。ちょっと気まぐれにも見えますが(笑)、トラブルもほとんどなく、終了時には家中をちゃんと掃除してくれます。

トラブルといえばわが家の場合、やたら家電のコードが多いため、これに引っかかることがあります。多くの場合、自力で脱出してくれるのですが、たまに動けなくなることもあるので、できるだけコードを床より高い位置に上げるようにしています。

もうひとつ、ルンバは階段などの段差を検知すると向きを変えて回避するのですが、わが家の玄関の上がり框は2cm程度と低いため、段差と認識せずに、たたきに躊躇なく降りてしまいます。どうやら、玄関のたたきに使用している大理石が廊下の端にも使われているため、「たたきも廊下の一部」と認識しているようです。でも降りたが最後、上ることができないので、結局立ち往生した挙句、エラーに(笑)。

このようにルンバに入ってほしくない場所がある場合、別売りのヴァーチャルウォールを設置すれば、目に見えない赤外線の壁がブロックしてくれるのですが、わが家では今のところ、大きな荷物を置くというアナログな方法でガードしています。なお「ルンバi7+/i7」なら、スマートフォンで設定するだけで、進入禁止エリアの設定が可能です(後述)。

 

■ゴミをしっかり捨ててから、掃除結果を“報告”
ちなみにルンバがわが家を一通り掃除するのにかかる時間は、だいたい1時間。掃除が終わると、ルンバは自動でクリーンベースに戻ってきます。そして始まるのが、溜まったゴミの吸引ですが、かなり大きなバキューム音がするので要注意! この間、大きな音が苦手な愛犬の耳をふさいでおきます(笑)。

とはいえ、自分がゴミを捨てる手間と天秤にかけたら、この快適さは圧倒的。何しろルンバが掃除を終えたのを見計らってゴミを捨てるのは面倒だし、ついうっかり忘れてしまいます(次の掃除をしたときに、「ゴミを捨ててください」というアラームが出て初めて捨てる)。

またゴミを捨てるときに、ホコリが舞ってしまうのも不快です。このホコリにはダニのフンや死骸、花粉も入っているかも……と思うと、つい息を止めてしまいます。その点、クリーンベースが自動的に吸引してくれたら、手間要らずで清潔に使い続けられるというメリットは非常に大きいと感じます。

ルンバがどこを掃除してきたのかは、掃除終了後にアプリで確認できます。実際に見てみると、なるほど全室回って掃除してくれたようです。ちなみに、濃い緑色の点がついているところは、ゴミが多かった場所。「ダートディテクトテクノロジー」により、ゴミが特に多いと感知した場所は、キレイになったと判断するまで集中的に掃除してくれるのです。

ところでカメラを搭載した「ルンバi7+」が同じ家を掃除した場合は、どんな掃除結果になるのか、過去のマップと比べてみました。だいたいのシルエットは同じですが、やはり「ルンバi7+」のほうがより正確に間取りを見極めていることが分かります。

なお「ルンバi7+」の場合、部屋の名前をつけることができ、掃除する部屋を指定することも可能です。例えばこのマップの場合、「まみよんの部屋」にモノが多かったため、この部屋だけ掃除しない設定にしました。

赤く囲んだ部分は玄関です。前述のようにわが家の場合、玄関に落ちると上ることができず、立ち往生してしまいます。そんなときはアプリ上で「進入禁止」設定をすればOK。ほかにもペットの水飲み場など、近づいてほしくないところを設定できます。ここも「ルンバi3+」と「ルンバi7+」の価格差のゆえんですね。
■「ルンバi3+」でも遜色なし!あとは間取りで検討を
ちなみに吸引力については、「ルンバ671」の10倍とされているように、物足りなさは一切を感じさせないパワフルさ。わが家は、フローリング、カーペット、畳と様々な種類の床材がありますが、特にゴミが絡まりやすいカーペットにも強く、ペットの毛などもしっかり吸い取ってくれます。

ここまで使ってみて、改めて「ルンバi7+」との違いを考えてみました。確かに一度「ルンバi7+」の正確さを体験してしまうと、間取り認識の甘さが少し気になるといえば気になりますが、実際に生活の中で、「だからゴミが取れていない」と感じることはありません。

むしろカメラ非搭載なのに、ここまで間取りを認識できるのはすごい、と考えてもいいのかも。少なくともわが家のような“田の字型”の間取りでは、問題なく移動して掃除できました。もっと部屋数が多かったり複雑な間取りの場合は、もしかすると「ルンバi7+」のほうがいいかもしれませんが。

個人的には、ファブリック調のデザインは大歓迎! 特にグレーのカーペットが多いわが家には、今までのルンバの中でもっともマッチしていると感じました。できれば存在感あるクリーンベースもインテリアになじむカラーにしてもらえると、なおうれしかったですが。

結論からいえば、ルンバならではの機能を存分に味わえて10万円を切る「ルンバi3+」は"買い"の一言。特にこれから新生活を始めるという人は、このタイミングで導入を検討してみてはいかがでしょうか。

>> アイロボット

<文/田中真紀子>

田中真紀子|白物家電・美容家電を中心に雑誌やWEBなど多くのメディアで執筆する専門家兼ライター。新製品発表会に足を運び、自宅でも多くの最新家電を使いながら、家電がもたらす快適で心地よい暮らしを日々追求している。夫、長男(中学生)、犬(チワプー)の3人と1匹暮らし。

 

 

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