【史上初】NASAの火星探査機「インサイト」が録音した“火星の風音”に超感動! 火星のバイブス&マッシヴサウンドに酔いしれろ!

【史上初】NASAの火星探査機「インサイト」が録音した“火星の風音”に超感動! 火星のバイブス&マッシヴサウンドに酔いしれろ!

【史上初】NASAの火星探査機「インサイト」が録音した“火星の風音”に超感動! 火星のバイブス&マッシヴサウンドに酔いしれろ!の画像

 先月に火星着陸を果たしたばかりのNASAの最新鋭火星探査機「インサイト」の“初仕事”は、偶然にも“火星の風の音”を地球に届けることだった――。


■意外過ぎる「インサイト」の“初仕事”

 2018年11月26日、火星のエリシウム平原に無事着陸して関係者と宇宙ファンを歓喜の渦に包んだインサイトだが、その記念すべき“初仕事”は、偶然にも火星の地表に吹く風の音を記録して地球に届けるという意外なものになったようだ。

【その他の画像はコチラ→https://tocana.jp/2018/12/post_19124_entry.html】

 先日、NASA(アメリカ航空宇宙局)は火星に着陸したばかりのインサイトが12月1日に現場で吹く音を録音したことを発表してYouTubeチャンネルで公開した。

 火星の赤道付近にある広大な「エリシウム平原」に根を下ろしたインサイトだが、この地で毎秒5〜7メートルで吹いている風のバイブレーションを搭載している地震計と気圧センサーがキャッチ、そのまま記録した。着陸したインサイトが観測態勢を整える過程で広げた大きな2つのソーラーパネルが風に揺られてバイブレーションを発生させたようだ。

 NASAはこのデータを生のままと、聞きやすいように2オクターブ上げたもの、さらに100倍速にしたものをYouTubeの動画に編集して投稿した。音はかすかなもので、ヘッドホンの装着が推奨されている。

 そもそもインサイトのミッションには火星の音を記録する任務はないのだが、予期せぬかたちで地震計と気圧センサーが火星の風の音をキャッチし、我々のもとへと届けてくれたのだ。

「音をキャッチするというのは想定外のことです。私たちが専念すべき任務の1つは、火星の動きを測定することですが、当然それには音波によって引き起こされる動きも含まれてはきます」とNASAのジェット推進研究所(JPL)でインサイトの主任研究員を務めるブルース・バーナード氏は語る。

 着任早々にインサイトが届けてくれたのは、少し早いがまさに“サプライズ”なクリスマスプレゼントと言えるかもしれない。


■インサイトの3つの主要装備

 火星表面を動き回るキュリオシティなどの探査車とは違い、このインサイトは定点にとどまって主に火星の内部の構造を解き明かすためのデータを収集するミッションが託されている。その主要装備は下記の3つだ。

●地震計
 インサイトに搭載されたSEIS(Seismic Experiment for Interior Structure)と呼ばれる地震計は、火星の地殻活動で発生したパルスをとらえて記録している。火星の内部で行き交っている地震波を研究することで、何が地震波を発生させているのかを突き止めることが最終的な目標である。火星には地震活動が存在するのか、あるいは地球よりも頻繁にあるといわれる隕石の衝突が地面を揺らしているのか、インサイトの地震計がそのメカニズムの解明に大きく役立つと期待されている。

●熱プローブ(heat probe)
 HP3(Heat Flow and Physical Properties Probe)と呼ばれるインサイトの熱プローブ(探針)は、これまでのどのプローブよりも深い地下約5メートルまで到達し、火星内部からの熱の流出量や熱源を調査する。

●ラジオアンテナ
 地球と同じように、火星もまた太陽の周りを公転する間に火星の自転軸がわずかにふらつく「極運動」の現象が起きているが、「RISE(Rotation and Interior Structure Experiment)」と呼ばれるラジオアンテナで火星の極運動を電波を使って正確に測定して、火星の自転と内部構造を知る手がかりを得ることが期待されている。

 ご存じのようにキュリオシティなどの探査車によって火星の地表にさまざまな興味深いものが“発見”されているのだが、今後このインサイトによって火星内部のアッと驚く“発見”がもたらされるかもしれない。
(文=仲田しんじ)

※イメージ画像は、「gettyimages」より