【男尊女卑の極み】サウジアラビア政府開発のスマホアプリ「アブシャー」が怖すぎる! タップひとつで女の行動を完全把握&抑制…!

【男尊女卑の極み】サウジアラビア政府開発のスマホアプリ「アブシャー」が怖すぎる! タップひとつで女の行動を完全把握&抑制…!

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 オルタナティブ・ニュースサイト「Oddity Central」(2月12日付)によれば、サウジアラビア政府が開発したスマートフォン用アプリが物議を醸しているという。

■親族女性の位置情報を常に追跡するアプリ

 2015年、サウジ政府は国民向けに無料の携帯アプリ「アブシャー(Absher)」の運用を開始した。グーグル社のAndroidとアップル社のiOSに対応しており、「仕事効率化」カテゴリーに分類されているそうだ。アブシャーとはアラビア語で「整理整頓」とか「はい、一丁上がり」を意味するという。

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 アブシャーの利用者は国民IDや自動車の登録、パスポートやビザの申請・更新といった政府関連サービスにオンラインで簡単にアクセスできる。アップルのアップストアでの評価も5段階で星4.6となかなかの評判だ。

 そんな一見、便利でいいことづくめなアプリではあるが、“不穏な機能”も実装されていることに、人権団体などから非難の声が上がっているという。実は、後見人男性による親族女性らの位置情報の取得、追跡を可能にするアプリでもあるのだ。

 イスラム教のコーランには「男性は女性の保護者」と記してあるため、サウジアラビアでは女性は父親や兄弟、夫らの男性親族を「後見人」にする必要がある。サウジの法律は、後見人の許可なしに女性が出国することはおろか、査証の取得も禁止している。このような抑圧的制度の中、アブシャーは女性の海外渡航の夢を、タップひとつで却下してしまう残酷なアプリといえよう。

■皮肉にも“男尊女卑”をサポート

 米上院財政委員会のロン・ワイデン議員は、グーグルとアップルそれぞれのCEOに対し「サウジアラビアでは驚くことではないかもしれないが、アメリカ企業がサウジの家長政治を助長する義理はないはずだ。2社は女性の人権を侵害する慣習を促進している」とツイッターで批判し、プラットフォームからアブシャーを外すよう求めている。

 アップル社のティム・クックCEOは米公共ラジオNPRのインタビューで、アブシャーが女性の監視と管理に利用されていることについて「そのようなアプリは聞いたことがなかったが、実態を調べる」と表明する一方、グーグル社はCNNに「調査中」と説明するのみ。だが、ここにきて継続する意向を示している。

 サウジアラビアには結婚可能年齢が存在しないため、70歳の老人が支度金さえ用意できれば、15歳の少女とも結婚ができる国だ。世界的に女性の社会進出が進んだ昨今では、後見人制度について「男尊女卑」の象徴として、国内でも廃止を求める機運が高まりつつある。だが皮肉なことに、このアプリの出現は女性の行動を把握するのを劇的にラクにしてしまったということらしい。

 テクノロジーは人を幸せにするためのものと思いたいが、この世界の片隅では、それと逆行する使い方が平然となされているのも、また事実なのだ。

(文=佐藤Kay)

※イメージ画像:「Gretty Images」