【ガチ】最強すぎ…宇宙船を超高速でブレずに飛ばす“レーザー推進理論”遂に完成! 光ピンセット技術とは?

【ガチ】最強すぎ…宇宙船を超高速でブレずに飛ばす“レーザー推進理論”遂に完成! 光ピンセット技術とは?

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 人類の悲願である“火星旅行”がグッと身近になるかもしれない技術が理論上は可能になることが最新の研究報告で示されている。長旅になることが避けられないと考えられてきた火星へのフライト時間が、なんと数日に短縮されるかもしれないのだ。

■レーザー光線を受けて超高速で進む“宇宙帆船”

 戦前の客船「浅間丸」などは太平洋横断航路を約2週間かけて航行したが、現在の東京(成田)=ロサンゼルス直行便のフライト時間は約10時間である。旅路にかかる時間が短くなることで双方の地に、より緊密な関係が生まれることは言うまでもない。

 今後の人類が宇宙に進出するにあたり、まず最初の“一里塚”は火星であるが、現在見込まれている技術で火星旅行にかかる日数は片道で半年程度ともいわれている。昔の船旅どころではない困難が待ち受ける宇宙旅行なのだが、ここに来てその負担が大幅に軽減されようとしている。なんと場合によっては数日で火星にまで到達できるかもしれないのだ。

 米・カリフォルニア工科大学の研究チームが先日、「Nature Photonics」で発表した研究では、一切燃料を必要とせずレーザー光線だけで物体を超高速で推進させることができる技術を開発したことが報告されている。この技術で目的地へと一直線に、ブレることなく進むことができるという。

 研究チームはこの技術が“超軽量宇宙船の軌道コントロール”、さらに宇宙探査用の“レーザー推進軽量セイル”にも応用できることを思い描いている。これが意味するのは、燃料を搭載せずに地球上から放たれたレーザー光線を“帆”で受けて超高速で進む“宇宙帆船”が今後開発できることが見込まれてくるのだ。

 いったいどのようなメカニズムなのか? 

 カリフォルニア工科大学の研究チームは、この“宇宙帆船”の船体の表面に特殊な“彫刻”を施すことで、当たったレーザー光線を常にとらえ続けてブレずに安定して真っ直ぐに超高速で進むことが可能になるというのだ。

 今回の発表に先立ち、研究のための基礎を築いた最初のブレークスルーは“光ピンセット”である。あたかも光がピンセットが小さなモノを挟んでつまみ上げるように、強力なレーザービームを使って微小な物体を引きつけたり浮遊させたりする光学機器の“光ピンセット”がまず開発されたのだ。

 しかしその技術が“光ピンセット”である限り、米粒ほどのごく小さなモノしか扱えないことになる。先進的ではあるものの、そんな技術がはたして宇宙船を超高速で推進させることに応用できるのだろうか。

■理論上はどんなサイズの物体でも“レーザー推進”が可能

 博士後期課程の研究者で、今回の新しい研究論文の筆頭著者であるオグニェン・イリッチ氏は、“光ピンセット”の概念とその限界をもっと単純に言い表している。

「たとえば、ヘアドライヤーから吹き上げる安定した空気の流れを使ってピンポン玉を浮揚させることができます。しかし、ピンポン玉が大きすぎたり、ドライヤーから離れすぎるとうまくいきません」(オグニェン・イリッチ氏)

 しかし今回の論文の中で、カリフォルニア工科大学の研究チームはレーザー光線を操作することで、理論的には微小サイズの物体から宇宙船のサイズまで、どんなサイズの物体であってもこの“レーザー推進”技術を応用することができると主張している。

 この理論は現実の環境の中ではまだテストされていないが、研究者たちは、もし実現すればたった20年で太陽系外の最も近い恒星系(ケンタウルス座アルファ星など)に宇宙船を送ることができると話している。

「新世代の宇宙船を推進するための手段として使用するこの技術には大いなる可能性があります。今私たちは実際にそれを行う長い道のりを歩んでおり、この理論をテストする過程にあります」とカリフォルニア工科大学応用科学科のハリー・アトウォーター教授は語る。

 奇しくも元ミュージシャン、トム・デロング氏らが創設した民間研究組織「TTS Academy」でも次世代のロケット・宇宙船打ち上げ技術であるビームエネルギー推進(Beamed Energy Propulsion、BEP)が現在鋭意研究されている。いずれにしても人類の将来の“宇宙旅行時代”が一気に身近に感じられてくる話題であることは間違いない。

参考:「Science Alert」、「Futurism」ほか
(仲田しんじ)