世界一静かな謎の拷問 「ザ・ハム」― “低周波”超常現象は霊の仕業か、陰謀か?

世界一静かな謎の拷問 「ザ・ハム」―  “低周波”超常現象は霊の仕業か、陰謀か?

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 拷問。その昔、事件の被疑者に自白を促すためにとられていた手法で(中には寝室の真下に拷問部屋を作り、子守歌代わりに聞こえてくる叫び声を楽しんでいたという者もいた。が、それはまた別の話だ)、日本でも戦国から江戸時代初期に渡り行われていた「石抱」や「三角木馬」が有名だろう。現在ではその残虐さゆえに違法としている国がほとんどだが、法の穴をかいくぐり実行している組織は少なくないとされる。そのため最近は外傷が残らないような拷問、いわゆる「静かな拷問」が主流となっている。

 人間はこういう事に関してはとてもクリエイティブで、たとえば「学校の掃除用具入れロッカーのような、狭く身動きが取れない場所に自白するまで立たせておく」とか、「全面を白一色で統一された部屋に放置する」とか、「額に水滴が一滴一滴、絶え間なく落ちる場所にカラダを固定して放置する」とか、「手足を拘束して、耳に固定したイヤホンから同じ曲を爆音で再生させ続ける」とかいろいろなメソッドを生み出している。いずれも肉体的苦痛ではなく、「精神的ストレスを継続的に与え続けること」で被害者の精神を破壊させるものだ。

 今挙げたもののいくつかは、いわゆる「都市伝説」の類かもしれない。だがその状況に自分が置かれていることを想像するだけで、確かに耐え難いような、逃げ出したいような、カラダがムズムズするような落ち着かない気分になってくる。当然それらが「都市伝説」なのかどうか身をもって調べてみる気にはならないが。

「ザ・ハム(The Hum)」という摩訶不思議な現象も、そうした拷問に近いものと言えるかもしれない。他者から具体的に何かをされているわけではない。だがそれは確実に被害者にストレスを与え、精神を破壊し、場合によっては自殺に追い込むのだから。

 読者の皆さんは「ハム音」をご存知だろうか。言葉を知らないとしても、「機械やラジオなどからブーンブーンと聞こえてくる少々不快な低い音」と説明されれば、「ああ、あれのことか」とおわかりいただけるに違いない。

 そのハム音が昼夜問わず延々と鳴り続ける現象が「ザ・ハム」である。Netflixの超常現象などを取りあげるノンフィクション番組「Top 10 Secrets and Mysteries」のシリーズ第6話「Paranormal Activities(超常現象)」では、タイトル通り10の超常現象を紹介しているが、そのトリを務めるのがこの「ザ・ハム」だ。

 コロンビア大学の教授ロビン・ゲルション(Robyn Gershon)氏が同番組で披露した情報によると、この現象は聞いている者の心拍数にも影響を及ぼすといい、最悪の場合心肺停止になる可能性もあるとのことだ。外傷の残らない継続的な精神的ストレス。やはり上記の「静かな拷問」に当てはまっている。

 確認されたザ・ハムの多くは「工場の騒音」や「巨大貨物船のエンジン音」だったなどと科学的に説明がついているのだが、中にはもちろん未解明のケースもある。そのため陰謀論者の間では、それらのケースが実は何者かによって意図的に流されているものだと囁かれている。

 確かにそう考えれば説明はつく。町中などで実験的にザ・ハムを流し、人々の反応を探る。改良を重ねて効力が増したところで、敵軍の基地に向けてザ・ハムを放つ。すると敵兵のほとんどが戦意喪失に集中力低下。もちろん自殺に追い込まれたり心肺停止したり者もいるだろう。ザ・ハムの兵器化が成功すれば、自国の兵を犠牲にすることなく敵軍を弱らせることができるため戦争を有利に進めることができるだろう。人間はやはりクリエイティブで恐ろしい生き物だ。

 この「ザ・ハム」以外にも、「Top 10 Secrets and Mysteries」のシリーズ第6話「Paranormal Activities」では、他にも興味深い超常現象をいくつも紹介している。

 世界で最も呪われた廃病院「ウェーバリー・ヒルズ・サナトリウム(Waverly Hills Sanatorium)」。現オーナーのチャーリー・マッティングリー(Charlie Mattingly)氏は同番組のインタビューで「この病院のあちこちにボールが置いてあるのだけど、『ティミー、そこのボール取って』と言うと、たまにコロコロと転がしてくれるんだよ」と答えていた。ティミーとは推定6〜7歳の時に同院で結核で亡くなった少年で、死してなお病院をさまよっているという。

 また「人が突然燃え始める」という超常現象も、かなり稀だが過去300年で複数件確認されている。インドの乳児ラウル(Rahul)君は生後3ヵ月の時に重度のやけどで病院に運ばれた。母親に事情を聴くと、少し目を離した際に引火したそうなのだが、実はその時で3度目らしい(初引火はわずか生後9日の際)。となると、村民は当然ネグレクトを疑うだろう。家族は村を追い出されたとされている。

 主にカトリック教徒の間で崇められているイエス・キリストの母「聖母マリア」。時に木の幹に、またある時は地面の模様として姿を現し信者を驚かしていて、過去には焦げ目が聖母マリアそっくりなトーストが2万8000米ドル(およそ300万円)で売れた例もある。正直に言えばこれらのケースはおそらく「シミュラクラ現象」だろう。逆三角形に模様が並んでいたら脳が勝手に顔と認識してしまうあれだ。

 ではこちらはどうだ? みなさんもご存じであろう「ファティマの予言」。聖母マリアが伝えた第1の予言は「地獄について」で、第2は「世界大戦の終了とのちに訪れる新たな戦争について」。続く第3の予言の公開は「民に伝えるのはまだ早い」との理由で延期を重ね、やっと世界中に伝えられたのが2000年。過去2つと比べて薄いように思えることから「ローマ教皇はまだ何かを隠している」と考える者も少なくはない。ちなみに彼らの予想としては「終わりの時について」や「第3次世界大戦について」が多い。

 これまで紹介してきた内容など、トカナ愛読者が大好きであろう情報をお届けしているNetflixのノンフィクション番組「Top 10 Secrets and Mysteries」(2019年2月現在日本未公開)は全13話。今回は第6話「Paranormal Activities(超常現象)」を紹介したが、残りまだ7話もある。オカルト系や超科学、モアイ像の真相など気になってしょうがない内容となっているのでお楽しみに。