【衝撃】ホモ・ルゾネンシス ― ホビットより小さい体をもつ“新種の人類”の化石がフィリピンで発見される!

【衝撃】ホモ・ルゾネンシス ― ホビットより小さい体をもつ“新種の人類”の化石がフィリピンで発見される!

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 フィリピンから大発見の報が入ってきた。現行の人類より古い新たなヒト属の化石が見つかったのである。論文は今月10日付で科学誌「Nature」に掲載され、世界中のマスメディアが驚きをもって伝えている。

 大発見の舞台はフィリピン・ルソン島のカラオ洞窟である。この洞窟ではおよそ6万7千〜5万年前のものとみられる13点の化石が見つかった。化石は少なくとも大人2人、子供1人の計3個体のものとみられ、第3中足骨と呼ばれる足の骨をはじめ、手の骨や大腿骨、歯などが発見されている。発見された指先やつま先の骨は木登りに適した形状をしていた。人類に似た特徴を持つ一方で、猿人にも似ているこの新種のヒト属は、「ホモ・ルゾネンシス(Homo luzonensis)」と名付けられた。

 英「Daily Mail」(4月10日付)の記事によれば、この新種のヒト属はアウストラロピテクスに似た特徴を持つ、身長120センチほどの小柄な生物だったと推定されている。哺乳類の歯の大きさは全身の大きさを反映すると言われているが、今回発見された歯はとても小さいものだった。まだ全身の骨格は見つかっていないため断言はできないが、インドネシア・フロレス島で2007年に見つかった「ホビット」ことホモ・フローレンシスよりも小さいとみられる。

 ホモ・ルゾネンシスはホモ・フローレンシスと同じく、ネアンデルタール人やホモサピエンスが東南アジアにたどり着くより早くからルソン島に暮らしていたようだ。樹上生活に適した身体を持つ彼らがどのようにしてインドネシアやフィリピンの島にたどり着いたのか? まるで先祖返りしたかのような体の特徴は、隔離された島で進化したことが原因なのか? ホモ・ルゾネンシスやホモ・フローレンシスは現行人類の祖先の一つなのか? 近年、人類の進化はかつて考えられていたよりずっと複雑だったことが明らかになってきているが、ホモ・ルゾネンシスの発見は、その道筋にさらに謎を書き加えた。

 興味深いことに、フィリピンやインドネシアには古くから森の中に住む小人の伝説が語り継がれている。かねてよりわずかに生き残ったホモ・フローレンシスがその正体ではないかと噂されていたが、今後はホモ・ルゾネンシスもその候補として差し支えないだろう。

 我々以外のヒト属が新たに発見されたことは喜ばしい。現在も発掘調査は続いているようなので、続報に期待したいところだ。

参考:「Nature」「Daily Mail」「Science Alert」ほか