【あの殺人犯と獄中面会】西口宗宏「堺市資産家連続殺害事件」! 死刑の恐怖に苦しみ、精神安定剤が欠かせず…見た目も劣化!

【あの殺人犯と獄中面会】西口宗宏「堺市資産家連続殺害事件」! 死刑の恐怖に苦しみ、精神安定剤が欠かせず…見た目も劣化!

【あの殺人犯と獄中面会】西口宗宏「堺市資産家連続殺害事件」! 死刑の恐怖に苦しみ、精神安定剤が欠かせず…見た目も劣化!の画像

 2011年の11月と12月、大阪府堺市で資産家が相次いで殺害され、金などを奪われた事件は、その残酷な殺害手口が社会を戦慄させた。犯人の西口宗宏(57)は今年の春、最高裁に上告を棄却され、死刑判決が確定したが、今はどのように過ごしているのか。

【その他の画像はコチラ→https://tocana.jp/2019/07/post_104911_entry.html】

■報道では、不良中年風だったが……

「判決を聞いても、ショックはなかったです。死刑になって当然やと覚悟していましたから」

 今年の春、大阪拘置所の面会室。アクリル板越しに西口は弱々しい感じでそう言った。

 報道では、派手な柄物のシャツを着た不良中年風の写真で紹介されていたが、面会室の西口は顔色の悪い、やせた小男だ。逮捕後、激やせしてしまったのだ。

「死刑が確定すると、外の人との面会や手紙のやりとりもほとんどできなくなります。今はそんなことを悶々と考えています・・・」

 裁判中、支援者が現れて面会に訪ねてくるようになり、西口はそれを心の支えにしていた。しかし、死刑が確定すると1年365日、ずっと独房で1人で過ごすことになる。それも心配でたまらないようだった。

■残酷な殺害方法は「映画かドラマで知った」

 西口は元々、資産家の一人息子で、1999年に母親の死により多額の遺産を相続していた。しかし、浪費により生活が困窮。2004年に保険金目的で自宅に放火し、懲役8年の判決を受けて服役した。そして2011年6月に仮出所後は内縁関係の女性宅に身を寄せていたが、「就職が決まった」と嘘をつき、その嘘をごまかすために2件の強盗殺人をはたらいたのだ。

 確定判決によると、西口は同年11月、堺市のショッピングモール駐車場で歯科医婦人の60代女性を車の中に押し込めて監禁。両手足を粘着テープで拘束し、顔にはラップを巻きつけて窒息死させ、現金31万円とキャッシュカードを奪った。さらに12月、同市で暮らす象印マホービン元副社長の80代男性の自宅に押し入り、同様の方法で殺害し、現金80万円を持ち去った。

 私は2014年の夏頃から西口と面会するようになったが、会う前は何より「なぜ、あんな残酷な殺し方をしたのか」ということが気になっていた。その疑問を率直にぶつけたところ、西口は申し訳なさそうにこう言った。

「あの方法は映画かドラマで知りました。刃物で刺したり、首を締めるより怖くないと思ったんです……」

 とはいえ、そもそも、犯罪で金を得るにしても、人を殺す以外に振り込め詐欺など色々方法があったのではないか。

「今思えば、“引ったくり”でもよかったんや、とわかります。でも、当時はあれしか思いつかなかったんです」

 情状鑑定によると、西口は両親と血がつながっておらず、母親に愛されている実感が持てていなかった。そのため、女性に執着する傾向があったという。内縁の女性に見捨てられたくないという思いが西口から思考力を奪っていたようだ。

■絵が唯一の生きがい

 私と面会するようになって以降、西口はずっと体調が悪そうだった。食べても吐いてしまうため、10キロ程度の体重の増減を繰り返していた。

 そんな中、西口は毎日、被害者のために写経と読経をしていたが、自分の心情を描いたイラスト付きの写経はなかなか味わい深かった。やがて絵を描くようになると、腕前がみるみる上がり、死刑囚の表現展で賞をもらうまでになった。私に手紙や葉書をくれる時もいつも自作のイラストが添えられていた。

「ここでは、絵の具を使えないので、色鉛筆を水で溶かし、絵の具のようにして使っているんです。水彩画のように見えたら嬉しいです」

 西口は面会中、絵の話をする時だけは楽しそうだった。罪の意識と死刑の恐怖に苦しむ日々の中、絵を描くことが唯一の生きがいだったのだ。

■別れた妻に未練

 そして今年の春、大阪拘置所での最後の面会。西口は「今、精神科の先生に薬を出してくれるように頼んでいるところです」と言っていた。この頃、西口は精神安定剤を常用するようになっていたのだが、死刑が確定し、やはり心が乱れてきているようだった。

 この日の面会中、西口の表情が唯一明るくなったのは、友人が面会に来てくれた話をした時だ。

「その友人は、幼稚園から中学まで一緒だった大親友です。お互い所帯を持ってからなかなか会えずにいたんですが、14年ぶりに会えました」

 この友人は、西口が放火事件をきっかけに別れた妻のことも知っているそうで、別れた妻に何かあったら相談にのってくれるように頼むことができたという。

「子供たちのことも気になりますが、やはり元妻はトシなので、一番心配なんです」

 西口は以前、「今思えば、別れた妻や子供たちと一緒だった頃の何気ない時間が一番幸せでした」と言っていた。別れた妻には未練があるのだろう。

 死刑は覚悟しているという一方で、西口は「死は怖くないですが、死刑は怖いです」と言っていたこともある。死刑が確定したため、もう本人に直接会って確認することはできないが、今も獄中で死刑の恐怖に苦しんでいるはずだ。

(文・写真=片岡健)