個人保有の金融資産は過去最高も…人々の貯蓄はこの1年で増えた?

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」。3月18日(木)放送の「ニュースランキング」のコーナーでは、過去最高となった個人保有の金融資産について議論を交わしました。



◆個人保有の金融資産が過去最高を更新

去年の年末時点の個人の金融資産残高は、前年に比べ2.9%増えて1,948兆円となり、2年連続で過去最高を更新したと日銀が発表。新型コロナウイルス対策として政府が1人10万円の特別定額給付金を支給する一方、消費が手控えられ、現金・預金が増加したということです。

世代別では50歳以上の方の注目度が最も大きかったこのニュース。政策コンサルタントの室伏謙一さんは、「これは富める者はますます富み、持たざる者はますます貧しくなるという悪い構図の典型」と言います。

現在はコーポレートガバナンス改革の名の下に会社は株主のもので、株主にいかに貢献するかが重要という仕組みができ、菅政権はそれをさらに推進。室伏さんは、「(お金を)株主の配当に回すために賃金を下げ、設備投資もしないからイノベーションが起きなくなっている。これはその1つの表れ」と指摘します。

これを是正するには積極財政で給付金を支給する一方で、お金を使う方向をすでに持っている人ばかりにいかないようにすべく、「全体として構造改革を改めていかないといけない」と主張。さらには、「税は財源ではないという前提に立った上で、必要なところにちゃんとお金を出せるようにする。ただ、お金を出したんだけど、それが結局富める者の方にいってしまう典型的な例がコーポレートガバナンス改革であり、それはやめないといけない」と声を大にします。

◆広がる格差…食い止める手立ては?

MCの堀潤から「これは日本だけでやっても意味があるのか、グローバルで一斉にやる必要があるのでは?」と質問が飛ぶと、「まずは日本国内でできることはやればいい」と室伏さん。その上で、富裕層への課税やタックスヘイブンのことなど問題は多岐に渡りますが、「基本的には、やはりコーポレートガバナンス改革をはじめとする構造改革をやめ、元に戻す。それと同時に必要なところにお金がいくように財政歳出を拡大していくこの両輪をまず国内でやっていくことが優先」と訴えます。

健康社会学者で気象予報士の河合薫さんは、昨今、一部の人が儲かったという話と仕事を失い生活が苦しくなった人の話ばかりが持ち上がっていますが、「今後じわじわと中間層が没落していく。増税するも賃金は上がらないから、会社員の人たちは生活が困窮していく」と危惧。そして、「長期的な目線を持った上で考えていかないと、格差問題の本質に切り込むことはならない」と言います。

2人の識者の話を聞き、堀は「お金教育」の重要性を感じた様子。キャスターの宮瀬茉祐子も、自身の周囲に資産運用をしている人があまり多くいないことから、「お金を増やすためには知識が必要。情報の格差がここにもあるのかもしれない」と話していました。

番組では、視聴者に「この1年で貯蓄など金融資産は増えましたか?」というテーマで生投票を実施。結果は以下の通りです。

◆この1年で貯蓄など金融資産は増えましたか?
増えた……648票
減った……1,053票
変わらない……675票
貯蓄がない……468票

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00(※番組終了)
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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