原発処理水の海洋放出決定…私たちにできるのは“正しく、怖がること”

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。4月14日(水)放送の「FLAG NEWS」では、原発処理水の問題に対し、“正しく怖がること”をZ世代のゲストコメンテーターが提唱しました。



◆「処理水」の海洋放出…"正しく、怖がる”

菅首相は、東京電力・福島第一原発で溜まり続けている「処理水」について海洋放出する方針を決定。6年以上かけて有識者が検討し、この結論に至ったと指摘し、もうこれ以上は避けて通れないなかで判断したと説明しました。

東京大学大学院卒の俳優・森田舜さんはこの問題に関し、「正しく、怖がる」と提起。人間にとって漠然とした恐怖やマイナス感情は自然と膨れ、大きくなってしまうため、「自分が何に対して怖がり、嫌な感じを持っているのかを自分のなかで分解し、分析するのが科学的に正しい姿勢」と言います。

さらには、「データの信頼性」も重要で、「大きな事故を起こしたところが出しているデータだから信じられないならば、第三者委員会がどういう人間で構成され、保証しているのかどうかを見れば、少しは信頼性が上がるかもしれない」と森田さん。総じて、「海洋放出という大きな括りではなく、小さく細切れにし、何を疑問視しているのかを明らかにするべき」と主張します。

◆"けがれ”を科学の力で解明し、立ち向かうべき

キャスターの堀潤は、過去にOECD(経済協力開発機構)の原子力機関のトップに話を伺った際、彼らは日本での事故を受け、技術的な問題やヒューマンエラーの問題以外に、「運営する組織体にエラーが起きたときのことを考えなければいけないと感じた」と聞いたことを明かします。そこで彼らは新しい部門を作り、組織運営時の弊害、情報の伝え方などを考察したそうで、堀は「『日本はなぜそれをしないのか』と指摘を受けた」と振り返ります。

これに対し森田さんは、「隠蔽体質が3.11で白日の元に晒され、その後の対応でも混乱を招かないようにという大義名分で操作しようというのが見えてしまった」と言い、「正しい情報を保存できる機関が、日本国内にどれぐらいあるのか疑問」と嘆きます。

キャスターの田中陽南は、森田さんの言う「正しく、怖がる」ことに賛同。そして、「これが風評被害を小さくすることにも繋がる」と期待する一方で、菅首相が風評被害に徹底的に対策すると明言していたことに、「どう対策するのか注目したい」と言います。

かつてアメリカで起こった「スリーマイル島原子力発電所事故」でも今回同様、トリチウム水をいかに処理するのかという問題が持ち上がりました。当時、スリーマイル島は川の中洲にあり、川に流すことも考えられましたが、いくら安全面を説明しても住民からは不安の声が上がり、アメリカ政府はさまざまな手段を検討しました。

では日本はどうするべきなのか、森田さんは「日本は伝統的に"けがれ”という概念が染みついているのではないか。説明を受ければ、頭では"大丈夫だ”とわかっていても、体が拒否してしまう」と指摘。

そして、それに抗ずるには「科学の姿勢でそれを解明し、自分も立ち向かっていかなければいけない」と意見し、「原発を使うという選択をこの国がしているのであれば、それに見合うだけの科学力、それを認識する能力を身につけていかないといつまでも安心して暮らせない」と訴えかけていました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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