「急速冷凍」が飲食店を救う! 味も香りも変わらず冷凍保存が可能に

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。8月10日(火)放送の「フラトピ!」では、フードロス対策で注目を集める“急速冷凍”について取り上げました。



◆コロナ禍で広がる急速冷凍、その大きなメリットは?

今回、急速冷凍について解説してくれるのは、NewsPicksのプロピッカーで飲食業界の専門家・堀部太一さん。現在、飲食業界ではフードとテクノロジーを掛け合わせた"フードテック”が注目されているなか、特筆すべきものが急速冷凍なんだとか。

これまではゆっくりと凍らせ、解凍すると美味しさが失われてしまうことが多くありましたが、急速冷凍はその名の通り30分以内で冷凍。組織を壊さず一気に凍らせるため「品質や風味や食感が変わらない」と言います。

国内唯一の特殊冷凍機専門商社「デイブレイク」の急速冷凍機の総販売台数は前年比190%と急速冷凍は大きな広がりを見せています。その背景には2つの理由があると言い、1つは飲食店視点で見るとコロナ禍でテイクアウトやデリバリー、通販市場が拡大したこと。「急速冷凍だと、美味しいまま通販で売れる」と堀部さん。

もう1つは、例えば魚や魚介類が大量に捕れても飲食店が買ってくれない場合、今までは廃棄せざるを得ませんでしたが、急速冷凍があれば美味しいまま保存することが可能。さらに、さまざまな補助金、国の後押しがあったことでこの1年間で急速冷凍導入の機運が大きく高まったと解説します。

こうした状況に、日大文理学部 助教の大澤正彦さんは「美味しいは正義」と主張。「フードロスしないように気をつけようなど意思に頼ったアプローチには限界があるが、美味しかったらできる」とその理由を述べ、「頑張れだけじゃなく、頑張らなくてもうまくいくようにチェンジしていくのがテクノロジーなのかなと、すごくワクワクしている」と期待を寄せます。

キャスターの田中陽南は、少し前に食品ロス削減サービスの取材で急速冷凍した桃を実際に味わったばかりで、「味も変わらなければ、色や香りも全く変わらない。これはすごく活用できる技術」と実感を語ります。

◆お寿司も冷凍可能…急速冷凍が飲食業界を救う

急速冷凍は急速に広がっており、この1年で中小企業にやっと導入できるようになったことで、堀部さんは「急速冷凍が飲食店を救う」と声を大にします。というのも、現在はさまざまな業種・業態で活用が進んでおり、その1つがお蕎麦屋さん。蕎麦は消耗が早く、通常2〜3日しか持ちませんが、急速冷凍することで数ヵ月間保存できるため「ロスがゼロになるだけでなく、それを通販でそのまま売ることができるというところで広がっている」と堀部さん。

また、急速冷凍は揚げ物・フライとの相性が良いと言い、海鮮料理の会社でも重宝されていると補足。「家のレシピで温めるだけでもサクサク食感が残っているので、アジフライなどを凍らせて通販で売ることができる」と言います。

さらに、絶対に無理と言われていたお寿司も、現在は急速冷凍が可能に。堀部さんは「今まではネタやシャリがまずくなっていたが、急速冷凍だと解凍したときにシャリもふんわりしたまま、ネタもドリップ(水気)が出ないので美味しさを保てるようになった」と語ります。

これには大澤さんも「すごいですね!」とビックリ。そして、「これまではロスにならないようにと仕入れていたところが残っても大丈夫となったら売り上げも上がるだろうし、いろいろな角度から革命的」と絶賛します。

気象予報士で防災士の中村美公さんも急速冷凍技術を称賛しつつ、「コロナ禍で自炊が増え、1人暮らしだとどうしても余らせてしまうので、家庭でも急速冷凍ができたら素晴らしいと思う」とコメント。堀部さん曰く、すでにメーカーのなかでもそうした話は持ち上がっており、今後徐々に登場する可能性は高いとも。

一方、田中はお寿司の急速冷凍ができると水産業界的にも乱獲防止にも繋がり、SDGsの面でも恩恵があると言及。堀部さんも「今は価格も変動しやすくなっているので、漁獲量が多いときなどに保存し、後々流通させていくことも大事」と話していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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