マンホール撮影で賞金獲得&社会貢献できる、話題のマンホール聖戦に注目

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。12月8日(水)放送の「フラトピ!」のコーナーでは、“マンホール聖戦”についてキャスターの田中陽南が取材しました。



◆マンホールを撮影するだけで賞金ゲット!?

今、話題になっているマンホールを使ったゲームイベント「マンホール聖戦」。これは賞金総額150万円、「マンホールをスマホで撮影して日本のインフラ危機を救おう!」なるテーマのもと行われるゲームです。企画したのは、インフラの情報提供と管理を行っているNPO「Whole Earth Foundation」代表の森山大器さん。「これは一般市民の力を使い、たくさんのマンホールの写真を撮っていただくゲーム」とその内容を語ります。

専用サイトでは地図上にマンホールの場所が示され、そのマンホールがすでに撮影されているのかどうかわかる仕組みになっています。

まだ撮影されていないマンホールを撮影し、投稿することで賞金が獲得でき、その最高額は5万円。1日5個以上投稿するだけでも1万円ゲットできるチャンスがあるそう。

2021年5月に渋谷区でスタート。現在の登録者数は約3万人で、12月12日までのイベントは全国規模で展開。このゲームは、日本中で問題となっている「あること」が解決できるかもしれないんだとか。

それは「マンホールの老朽化問題」。「日本全体に約1,500万個のマンホールがあるが、300万個以上が老朽化している」と森山さん。それらをそのまま使い続けると表面がすり減り、スリップ事故が起こる危険があるそう。

さらには「古いマンホールには安全性が十分に備わっていないものが多々ある。短時間で大量に雨が降ると地面の下からすごい水圧の水が噴き上がるが、古いマンホールだとそれに対応できる機能がなく、マンホールが噴き上がってしまう」と危惧します。

そうした状況のなか、市民に撮影を委ね、マンホールの状態を把握しようと企画されたのが「マンホール聖戦」。今回は田中も撮影に挑戦。周囲の安全に注意しながらコンプリート率38%の世田谷区・三軒茶屋駅周辺を探索しますが、どこも撮影済みのマンホールばかり。なお、交通量の多い道路上にあるマンホールの撮影はルールで禁止となっているのですが、探し続けると未撮影のマンホールが。

結局、田中は約1時間で計6個のマンホールを見つけることに成功。「写真がインフラ整備の役に立つということで、ちょっと達成感があって嬉しいです。もっと撮りたくなった」と感想を述べます。

◆"ゲーミフィケーション”、"シビックテック”とは?

日大文理学部 助教の大澤正彦さんによると、これは"ゲーミフィケーション”と言われる研究領域に近い注目の分野だそうで、「ただ『やろう!』と言ってもやってはくれないようなことも、(「マンホール聖戦」のように)ゲームにすることで大規模にできるものもある。さらに最近のAIはたくさんのデータが集まると新しいテクノロジーが作れる構造がある。ゲームをすることが仕事になると言われるぐらい注目されている」とその現状を解説。

「マンホール聖戦」は、将来的には劣化状況を把握し、危険地点の予測やその情報を自治体に提供し、インフラ整備への活用を目指しています。

こうした市民がテクノロジーを活用して自治体サービスの改善や地域社会の課題を解決する試みは、市民(シビック)とテクノロジーをかけ合わせた「シビックテック」と言われています。

キャスターの堀潤曰く、すでにアメリカでは行政の仕組みをサポートし、課題解決に導く市民参加システムがあるそうで、「日本でもいろいろ裾野が広がってきた実感が」と感慨深そうに語ります。

インスタメディア「NO YOUTH NO JAPAN」代表の能條桃子さんもこのプロジェクトに対し「行政が予算を組んで取り組むとなると膨大なお金がかかるが、こうして面白くやるのは素晴らしい。この問題はすごく深刻なので、いい解決方法」と高く評価。

しかも、これはデータが集まれば集まるほど、それをもとに民間事業者が次のサービスを開発できるというメリットもあり、大澤さんは「研究としてやっていることを強調したい」と言います。というのも、研究として行われることでノウハウが蓄積されるから。そして、それを今は面白いことを考える一部の人が活用していますが、「いずれはもっとみんなが活用できるところまで研究が案内できたら」と期待していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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