東京・南青山の児童相談所 港区長「計画通り整備する」

東京・港区が南青山に児童相談所を建設する計画について一部の住民が強く反対していることに対し、港区の武井区長は「今後も丁寧に説明していく」としつつも、計画通りに建設を進める方針を明らかにしました。

 港区は、高級ブランド店が立ち並ぶ南青山に、児童相談所や支援が必要な母子家庭が入所できる「母子生活支援施設」が入るセンターを、土地代を含めて100億円ほどかけて建設する予定です。12月19日の会見で港区の武井区長は「区としては計画通り、この施設を整備して、子どもたちや子育て家庭の負担を減らしたい」と述べました。この理由として武井区長は、現在、港区内に「母子生活支援施設」がないことを挙げ、区民に必要な施設だと強調しています。

 一方、この計画に対して一部の住民は強く反対しています。12月に港区が開いた2回の説明会には、地元住民ら350人ほどが出席し、予定時間を超えて質疑応答が続けられました。14日に開かれた説明会では「こういう施設や行政自体に反対するつもりはない。ただ、青山の中でも1500坪あって一等地なんですよ。こういう所で、なぜこの施設を運営しなければいけないのか。一向に答えになっていない」「そこ(施設)に入られたお子さまが休日に一歩外に出て、あまりに幸せな家族、着飾った両親、カフェでおしゃれにしている場面と、自分の家庭を見たときのギャップをどう思われるのか、私はすごく心配しています」などと、反対意見が相次ぎました。

 ただ、反対意見が相次いだ一方、施設の役割に理解を示す声も上がりました。会場からは「自分の子どもからこのことについて『お父さんはどう思う』と聞かれたときに、あの理由でお父さんは反対したんだとは、とてもじゃないが言えないし、そんな父親にはなりたくない」「今まさにこの時も虐待されている子どもがいるかもしれない。この問題に反対するのは、その虐待している親と一緒になって子どもを虐待していることと変わらないと思う」といった意見も出ました。

 今回の状況について、武井区長は19日の記者会見で「今後も丁寧な説明を続ける」と強調しました。その上で、予定通りに施設を建設するために、今後は住民説明会は開かず、2019年度の当初予算案に建設費を計上し、準備を加速させる考えを明らかにしました。武井区長は「子育てに関わる全ての人に対するサービス提供、子育て拠点となる」とした上で「どこがふさわしいという議論にはなじまない。計画通り建設できるように努力していく」と述べました。

 港区は2019年度に工事を着工し、2021年4月の開設を目指しています。