WHOも導入を促す自殺未遂者のデータベース化、そのメリットを解説

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。5月9日(月)放送の「FLAG NEWS」のコーナーでは、今年度から構築が始まる“自殺未遂者のデータベース”について取り上げました。



◆ここ10年間の自殺対策で最も先進的な取り組み

厚生労働省は、自殺予防対策強化のため、自殺未遂で救急搬送された患者の年齢や経済状況などを匿名でデータベース化する「自殺未遂者レジストリ制度」の構築に、今年度から取り組みます。蓄積した情報から傾向などを分析して対策に反映させ、自殺リスクがある人の精神的ケアや生活支援の効果を高めていく狙いがあります。

厚労省によると、WHO(世界保健機関)は自殺未遂者の実態把握に努めるよう各国に求めており、アイルランドやコスタリカ、ベルギーの一部などでは既に制度が導入されているということです。

◆大空幸星も期待を寄せる自殺未遂者のデータベース化

NPO法人「あなたのいばしょ」理事長の大空幸星さんは、孤独対策などが自身の専門領域であることからも、この取り組みを高く評価。「自殺未遂者のデータベースを作ることは、日本のこの10年間の自殺対策のなかで最も進んだ取り組みになると思う」と大きな期待を寄せます。

大空さんによると、そもそも自殺未遂者は自殺者の10倍いると言われており、「自殺未遂者と自殺者は同義的な問題。要は亡くなってしまったかどうかで、動機や背景、原因は全く同じ」と言います。

自殺者について、これまでは警察が遺族の聞き取りと遺書の調査だけでその原因を推測していましたが、自殺未遂者の調査をすることでより正しい情報を得ることができ、「(自殺者の)きっかけ、原因、背景など実態解明がかなり進むと思う」と大空さん。

ただ、課題も残っており、それは「自殺未遂者支援の診療報酬」。現状では、診療報酬があまりにも低いそうで、「医療機関が自殺未遂者支援に取り組めない」と指摘。その課題解決のためにも、自殺未遂者のデータベース化とともに「診療報酬を引き上げることも同時にやらないといけない」と大空さんが述べると、キャスターの堀潤は「これは重要な視点」と大きく頷いていました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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