育休の新愛称を都が公募…どんな愛称がふさわしい? さまざまな意見が

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。5月20日(金)放送の「モニフラZ議会」では、東京都が公募を行った“育休の新愛称”について、Z世代の論客が意見を交わしました。



◆育休取得率増加へ…東京都が新愛称を公募

東京都が子どもを育むための大切な期間と位置付ける「育児休業」。しかし、職場の雰囲気などからいまだに取得を躊躇う人が多いのが現状です。そこで、小池知事は育休のイメージを一新すべく、さらには育児休業が"仕事を休む”という字を使っていることから後ろめたい雰囲気があるとし、育休の新たな愛称を5月末まで募集。

現在、全国の育休取得率は女性が81.6%で男性は12.7%。この数字について小池知事は、女性の取得率が高く見えるが取得前に会社を辞めている人も多いとし、愛称の公募によって周りの変化を期待するとしています。

なお、ドイツでは2001年に育児休業の名前を「親時間」に変更したことで、男性の育休取得率が大幅に上がったというデータがあります。

キャスターの堀潤は「名前を変えても……という意見もあるが、こうした提案があることで議論の場が開ける」とメリットを語り、「名前を変えるのは大賛成」と新愛称の公募を評価。

株式会社POTETO Media代表取締役の古井康介さんも「愛称を変えることで(育休に対する)意識を変える一助になるならどんどんやっていけばいい」と賛成します。

そして、食文化研究家で株式会社食の会 代表取締役の長内あや愛さんは「(行政が)そういう方針でいいのか」と訝しみつつも、結論としては「育児休業よりはいい愛称が出てくるんじゃないかという感覚」と見解を示します。

一方、インスタメディア「NO YOUTH NO JAPAN」代表の能條桃子さんは「育休は名前の問題?」と不信感を募らせ、以前に比べれば育休も広がっているものの、まだまだな現状で、「やることが名前の問題というのは疑問」と言います。

また、ドイツのデータについても「実際は両親が両方休みを取ると優遇される設計があった」と内情を明かし、さらには「20年前のドイツを真似して本当にいいのか。(日本が)そんなに遅れているのか」と指摘。当時のドイツは男性が育休を取ることに躊躇がある状態でしたが、今は多くの人が育休を望むが取れないという状況とあって「愛称変更の目的が(育休を)取りたい人の声を聞ける空気を作ることに繋がるなら、まだいいかなと思う」と率直な印象を語ります。

◆Z世代のコメンテーターが提案する育休の新愛称は?

街頭の方々の意見を聞いてみると、単なる休みではなく、あくまで育児を優先するための休みとし「育児ゆうせん期間」(29歳女性)。子どもを育てるのもひとつの大事な仕事という意味も兼ねて「在宅ワークwithチルドレン」(18歳 男性)。さらには、家族全体みんなで休むという目的で夫が取れると妻も休めるだけに「家族休」(38歳 女性)。家族と一緒にという意味で「With Family」(18歳 男性)。その他、「育活」(19歳 男性)、「のんびり子育て!」(72歳 女性)、「Children Holiday」(68歳 男性)など、さまざまな声がありました。

また、愛称候補や改名については過去にも例が多く、例えば軽装による節電を行うことを「クールビズ」と名づけ、これは新語・流行語大賞のトップ10にもノミネートされました。また、「東京タワー」は日本電波塔の愛称で運営会社の名称も変更に。都電荒川線にも「東京さくらトラム」という愛称がありますが、区のアンケートでは、都電荒川線という名前を支持している人が8割を超えています。

その他、「缶入り煎茶」は「お〜いお茶」に改名したことで、売り上げが数倍になった事例も。

ここで、長内さんは「誰のためでもなく成長機会」と主張。育休の新愛称もパートナーのためなのか、自分のためなのか、子どものためなのか考えるべきで、最終的に新愛称を浸透させるためにも「子育ては自己成長の機会だと思うので、誰かのための愛称というより、自分のためという方針が良いのではないか」と提案します。

では、愛称を考える上で必要なことは何か。中央大学教授で日本ネーミング協会理事の飯田朝子さんは、こと行政に関しては目的が明確で、それが透けて見えるメッセージを発しやすいとし、「目的をそのまま押しつけるのではなく、1回聞いただけで『なるほど、そういうふうに言い換えるんだ』とか気付きを含んだ、共感を呼ぶような愛称がいいのではないか。そうすることで浸透がより早くなると思う」とアドバイス。さらには「よく普段使っている言葉を組み合わせることが大事」とも。「例えばハッシュタグをつけてネーミングを考えたりすると、より簡単で伝えやすい言葉を見つけられるのではないか」と話していました。

最後にコメンテーターの3人がそれぞれ新愛称案を発表。まず、古井さんが考えた案は「こども家庭庁出向」。「要は、子育てしにいくことはキャリア上のプラスになるというか、政府機関に行くような、制度的な提案にしても良いと思う」とその理由を明かします。

いわば、育休が休みという感覚ではなく、仕事とフェアな関係を望み、この意見に長内さんは「出向というのがいい」と興味を示しつつ、制度として扱われることでその重要性が伝わるのではないかと言います。

その長内さんの新愛称案は、「リボーン(reborn)期間」。というのも、育児期間は自分自身の成長機会であり、「親になることは人生のなかでも最も人として成長する、生まれ変わる期間。会社としても成長して帰ってきてという感覚になればいいと思う。だから、自分が生まれ変わる意味と、赤ちゃんのborn(生まれる)をかけて、この名前に」とその由来を語ります。

能條さんは、ファミリーをはぐくむ期間の略称として「ファミはぐ期間」と提案するも、育休の名称を改めるのはあまりしっくりこなかったと本音を吐露。ただ、いろいろと考えるなか、今後は育児だけでなく介護も必要不可欠であるにも関わらず、一方で今は女性を含めほとんどの人が働いていて担い手不足になることは必至とあって、「みんなが使いやすい、家族を優先できる時間が取れるようになれば」と期待していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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