SNSでカスハラ増…スマホ利用のモラルどう植え付ける?

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。「モニフラZ議会」では、SNSによるカスタマーハラスメントとスマホ利用のモラルについて、Z世代の論客が議論しました。



◆電車やバス、タクシーなどの乗務員、半数以上がカスハラを経験

JR山手線渋谷駅ホームでの駅員と乗客のトラブル動画が拡散し、SNS上でのクレームが物議を醸しましたが、そのなかには客が従業員などに理不尽な要求を行う「カスタマーハラスメント(カスハラ)」を加速させているとの指摘もありました。

実際、電車やバス、タクシーの従業員に話を聞いてみると、「迷惑行為が増えているか?」という質問に対し、57.1%が「増えている」と回答。2人に1人がカスハラを経験していることが明らかに。そして、その背景にあるのは「スマホの普及」で、特に若い世代からのカスハラが増加。クレーム対応中の動画、写真撮影による威嚇やインターネットやSNSでの誹謗中傷があるということです。

この問題に対し、アフリカの紛争問題を研究する東大院生の阿部将貴さんは、まず前提としてカスハラの中心になっているのは「スマホ普及=若い世代」ではなく、「スマホを使っている世代」と指摘。

その上で、「カスハラ問題がクローズアップされたのは、SNSの普及はもちろんだが、昔からある。SNSで現場にいない人が直接見られるようになってしまったことが広がる要因」と持論を述べます。さらには、「消費者意識がすごく高まっている。消費者保護、法制度、消費者庁などが整備されてきたので、権利意識を変に勘違いしている人が多い印象」とも。

一方、Z世代マーケティング女子・梶山悠莉彩さんは、SNSに気軽に投稿できてしまうことを危惧。

梶山さん自身、Twitter上で「これは投稿しても大丈夫なのか?」と疑問に思うツイートを散見するとし、「投稿する際に本当に投稿していいのかという認証が2回ぐらいあってもいいと思う。それぐらいのことをしないと、意識は高まっていかない」と主張します。

◆カスハラの背景にある承認欲求、Z世代はとにかく共感を得たい!?

カスハラに詳しい関西大学の池内裕美教授は、「クレームがSNS上で動画や写真とともに掲示されるようになったことで、多くの視聴者の関心と共感を得るようになった」と分析。

また、「問題解決というのも当然あるが、共感を得る、その先には承認を得たい、ツイートしたコメントに『いいね』を得られることで満足してしまっている」とSNS上で拡散されることで多くの人の関心や共感を得たいという承認欲求型のクレーマーの存在、さらにはSNSによって他者とのトラブルに触れやすくなったことから苦情が身近になり、規範意識が低下したことを挙げています。

"承認欲求”という部分では、梶山さんも「Z世代は承認欲求が強いと言われている」と認め、「マイナスなことでもとにかく共感を得たい、自分の存在を認めてほしいという思いが大きい」と指摘。そして、その背景には「みんなが発信しているので自分も発信しないと置いていかれる、忘れられてしまうといった気持ちがある」と推察します。

一方、株式会社POTETO Media代表取締役の古井康介さんは、承認欲求の満たし方に対し「(他人を)攻撃して承認を得るのは永続性があることではないと思うので、ポジティブに欲求を満たしていく方法を身につけたほうがいい」と訴えます。

スマホの利用については、中学生が犯罪加害者になってしまうケースも発生しています。例えば、一昨年、奈良県の中学2年の男子生徒が女子生徒を盗撮し、その画像をLINEで共有していた事案がありました。

現在、スマホでのネット利用率は10歳以上の小学生でも半分以上で、中学生は8割となっています。

スマホ利用のモラルについて、街頭で意見を聞いてみると「注意して拡散すべき」(21歳・学生)、「いろいろな人に見られていることを意識して投稿する必要がある。そうしたことは学校では教えてくれないので自分で気づくしかない」(26歳・会社員)、「(モラルに関して)もっと授業でやったほうがいい」(20歳・学生)といった意見がありました。

最後にZ議会を代表し、阿部さんが問題解決に向けた提言を発表。それは「安易な投稿」「抑制機能の強化」。「機能が強化されていくことで(投稿を)思い留まる、そうしたものがあって初めてこうした問題が解決に向かう。投稿の際に注意が一言あるだけでも思い留まらせる効果がある」と話します。

それに加え、梶山さんは「ある文章が入っていたらAIが注意してくれたり、投稿するのを警告してくれたり、そういう機能もあれば」とAIによる抑止にも期待していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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