24時間営業、多様なサービス…“便利すぎる”コンビニの未来は…?

ロンドンブーツ1号2号・田村淳が司会をつとめ政治・経済から社会問題、生活ネタまで幅広い話題を取り扱うTOKYO MX(地上波9ch)の情報バラエティ番組「田村淳の訊きたい放題!」(毎週土曜17:00〜)。3月30日(土)の放送では、流通ジャーナリストの渡辺広明さん、千葉商科大学講師で働き方評論家の常見陽平さんを迎え、コンビニエンスストアの24時間営業などについて話し合いました。

◆厳しい経営の現実

近年、コンビニの24時間営業の是非が問われています。フランチャイズ(FC)店のオーナーが人手不足から営業時間を短縮したところ、契約違反として本部から違約金を請求されるなどのトラブルも起きています。

こうした背景には、コンビニ経営の厳しい現実があります。
FC店は利益の約半分を本部に支払わなければならず、人件費などを差し引いた営業利益400万円以下の店舗が4割に達するとされます。また、店舗の飽和状態による過当競争や、サービス多様化で増え続ける仕事量と人手不足の問題も深刻で、オーナーの過重労働で何とか維持している状況です。現状が続けば、コンビニの数は、現在の全国約5万8,000店の半分になる可能性もあるといわれています。

コンビニ会社が24時間営業を続ける理由は、利益減少を防ぐため、弁当や総菜の搬入の都合などが挙げられます。また、災害時には物資や情報の拠点となり、緊急時の避難など地域防犯にも貢献。いまや「社会インフラ」としての役割も担っています。

コンビニがいつでも開いていることが“当然”となってしまった今日、多くの課題を抱えながらも、24時間営業を続けざるを得なくなっているようです。

かつて22年間、コンビニで店長などを務め、今でもアルバイトをしているという渡辺さん。人手不足が加速する日本の現状を踏まえて「全店が24時間営業する必要はない。(近隣の)10店のうち、2店が開いていればいいのではないか」との見解を示します。


実際に、番組が行ったアンケートでも「『住宅街のコンビニ』24時間営業は必要?」という問いに対して、

@必要1835pt
A必要ではない6139pt


という結果に。


常見さんは、コンビニオーナーの独特な働き方に注目。「個人事業主であるにもかかわらず、本部からの締め付けや要求が厳しすぎる。課題はオーナーの自由度をどう確保するかだ」と主張。さらに「人間が24時間営業する必要があるのか」と問題提起し、自動販売機の活用や、無人店舗のシステムも今後は考えていくべきだとしました。


◆サービスの多様化で「覚えることが多すぎ…」

コンビニの人手不足に拍車をかけている原因のひとつが、業務の多様化です。チケット発券や店内調理品の増加、クリーニングの取り扱い等々、コンビニが担う業務は年々増え続けています。常見さんは「昨今、労働環境が良くないと人は採れないが、業務が過酷になっていることで労働者に敬遠されている。労働者が働きたいと思う職場にしないと、アルバイトも来ない。(1人で複数の仕事をこなすため)業務のトライアスロン化」と表現しました。

コンビニでのキャリアが長い渡辺さんは、業務の多様化に加えて、電子マネーやポイント還元などの普及で煩雑化していることにも触れます。「肉体的業務は昔の方が大変だった。今は(サービスの)種類が増えているので、たまにしか(シフトに)入らないと(すべての業務を)覚えられない。覚えることが多過ぎて、アルバイト教育が、かつての2日から2週間かかるようになった」と現状を嘆きます。


さらにコンビニ経営を圧迫するのが、ライバルチェーンを締め出すために、特定地域に集中して出店する「ドミナント戦略」。常見さんは「利益も人材も奪い合いになるのは目に見えている。これまでは消費者向けのコンビニエンスだったが、これからは労働者にとってのコンビニエンスという論点が語られるべきだ」と主張しました。

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<番組概要>
番組名:田村淳の訊きたい放題!
放送日時:毎週土曜 17:00〜17:55
メイン出演者:田村淳、古瀬絵理、鈴木奈々
番組Webサイト:http://s.mxtv.jp/variety/kikitai/