損保ジャパンも4,000人削減…IT化、内需縮小で金融業界の未来は?

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。6月26日(水)の放送では、“損保ジャパンの人員削減”について意見を交わしました。

◆定年退職・新卒採用抑制で100億円の固定費削減

損害保険ジャパン日本興亜(損保ジャパン)が、2020年度末までに国内損保事業の従業員数を、全体の15%にあたる4,000人削減することがわかりました。

ITの活用で作業を効率化。人員削減は、定年退職と新規採用数の抑制で調整を行い、希望退職者は募集しないとのこと。これにより、およそ100億円の固定費削減を見込んでいるそうです。

矢野経済研究所 社長の水越孝さんは、三井住友フィナンシャルグループや三菱UFJフィナンシャル・グループをはじめとする、メガバンクが人員削減を発表しているだけに、損保ジャパンもその延長線上にあると推察します。

「将来の内需縮小、AIによる効率化を見込んで、固定費の削減を図ろうという流れであろう」とし、退職する当事者にも言及。「1つの会社で長くゼネラリストとしてやってきた方が、定年後の仕事を見つけるのは非常に厳しいのではないか」とセカンドキャリアを心配します。


◆若手育成せず「同じ失敗を繰り返すのか」

一方、さまざまな企業との付き合いがある公認会計士で税理士の森井じゅんさんは、今回の件で興味深いと思ったことが2つあるそう。

1つは、人員削減にあたって希望退職者を募集せず、新卒の採用を抑制したこと。「若手を育てないということは、将来、中間層がなくなってしまう。これで以前に失敗している。同じことを繰り返してしまうのか」と指摘します。

もう1つも新卒について。「今までは、何も武器を持っていない新卒の社員でも(会社に)育ててもらえるという利点があった」と言い、それが失われてしまったときに、日本がどうなるのかを危惧。「大きな人員削減をせず、新卒を雇わないことの影響が、今後どう出てくるのか……。ちょっと怖い気がします」と不安視します。


◆「もう、社会が育ててくれる時代じゃない」

水越さんは「おそらく若年層の失業率はグッと上がる。間違いなく(失業率の高い)ヨーロッパのようになりますね」と予測します。

MCの堀潤は、職業訓練を含めた教育体制の抜本的改革の必要性を唱えつつ「もう、社会が育ててくれる時代じゃない」と訴えます。水越さんは「これも年金(の問題)と一体化している」と話していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:http://s.mxtv.jp/morning_cross/