釣り竿、和服、江戸前寿司…港区芝界隈で江戸から続く老舗めぐり

東京の魅力を再発見するTOKYO MX(地上波9ch)の情報生番組「週末ハッピーライフ!お江戸に恋して」(毎週土曜11:00〜)。「もっと進め!江戸小町」のコーナーで、港区芝界隈にある100年以上の歴史を誇る老舗を巡りました。



港区の東側、海沿いに位置する芝。江戸時代には、東海道が通り江戸前の魚が捕れる豊かな漁場が広がる地域でした。

今回は、かつての旧・芝区で100年以上の歴史を誇る老舗が集結した「芝百年会」26店舗のなかから、江戸時代から続く老舗を巡り、“粋”な江戸文化に触れる江戸散歩におでかけ!

◆まさに“芸術品”の域

まず訪れたのは、和釣り竿の老舗「銀座東作」です。1782(天明2)年、紀州藩士の泰地屋東作松本三郎兵衛によって創業され、「江戸和竿」の発展に大きく寄与してきました。

江戸和竿は、天然の竹を主材料に漆などを使って作る日本独特の釣竿で、温かみと優美さに加え、使い勝手が良いのが特徴。経済産業省と東京都から伝統工芸品に指定されており、その美しさは“芸術品”と言うべき域に達しています。

同店の中心商品は、パーツを繋ぎ合わせて一本の釣り竿として用いる「継ぎ竿」。
三代目の松本和彦さんに、タナゴ釣り用の竿「6寸3本仕舞」を見せてもらうと、あまりの細さにビックリ。その精巧さと機能性は、卓越した職人技があってこそのもの。かつては一本の竹竿だったそうですが、「うちの先祖が“継ぎ”の技術を考えて広めた」と語る松本さん。

江戸時代から変わらぬ製法にこだわっている「銀座東作」。加工前の曲がった竹に熱を加え、矯め木(ためぎ)と呼ばれる道具を巧みに使い、真っ直ぐに矯正するなど、昔ながらの工程をしっかりと引き継ぐ老舗ならではの姿がありました。

◆江戸末期の錦絵に……

次に訪れたのは、1798(寛政10)年に近江の国(滋賀県)で創業した老舗和服店「丁子屋呉服店」。気品あふれる老舗でありながら、現代のライフスタイルに合った素材や価格など着物の楽しみ方を提案し、顧客のさまざまな要望にも応えてくれる名店です。

代表取締役の吉井恭子さんは、「(創業した近江は)近江麻が取れるところだったので、天秤棒を担いで江戸や京都に売りに行っていた。それが続いて、だんだんと呉服業に移っていった」と語ります。

近江麻は、現在でも名産品として人気の高い麻生地。江戸時代には、彦根藩が幕府に献上していたほど、品質の高さを誇ります。

また、同店には代々受け継がれてきたという老舗ならではのお宝が。それは、江戸末期の錦絵で、長者番付が相撲になぞらえ描かれている絵のなかに、店の先祖にあたる小林吟右衛門さんの姿が見られます。

隣に座る取締役副社長の小林絵里さんに向け、吉井さんが「次の代もがんばってくれていますので、また新たな丁子屋が繋げていける」と語る言葉に、伝統と格式を脈々と受け継ぐ老舗の姿がうかがえました。

◆職人の仕事が光る“江戸前寿司”

最後に訪れたのは、1856(安政3)年創業の江戸前寿司店「お可免鮨」。こちらのお店では、新鮮な魚介類に江戸前ならではの仕事をひと手間加えた本格的な江戸前寿司を楽しむことができます。

五代目の長谷文彦さんが丹精込めて握ってくれたのは、江戸時代のにぎり寿司を再現した「江戸前にぎり」。このひと品は、三代目から受け継がれている“六貫の一本”と呼ばれる、握り六貫、かんぴょうの海苔巻き一本を添えたもの。

長谷さんは「冷蔵庫のなかった時代ですから、苦心惨憺して、塩、?油、酒、お酢で作り上げた一番基本的な握りの形だと伝え聞いております」と説明します。

現代では人気のネタの1つであるマグロのトロは、江戸時代には食べる習慣はなかったそうで、「トロは酸化が早いので氷に当てないと長時間は保管できないため、脂肪分の少ない赤身などを?油に漬けて保たせた」と長谷さん。

さらに、江戸前寿司の歴史については「“江戸前”と付くお寿司は、東京湾で捕れた魚。新鮮が第一。押し寿司などが関西では親しまれていたが、江戸っ子の気質上、1週間も2週間も塩漬けしたものを待っていられないと目の前で握ったのが、江戸前寿司の発祥とされている」と教えてくれました。

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<番組概要>
番組名:週末ハッピーライフ!お江戸に恋して
放送日時:毎週土曜 11:00〜11:55 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー:朝比奈彩、松尾雄治、堀口茉純、田中雅美
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/edokoi/
番組Twitter:@edokoi9ch

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