男女配点差は80点…聖マリアンナ医科大入試、差別の実態とは

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。1月22日(水)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、弁護士の三輪記子さんが“聖マリアンナ医科大入試問題からみる男女差別”について見解を述べました。



◆男女の配点に80点もの差が……

聖マリアンナ医科大学は1月17日、医学部入試で女性や浪人生を一律に差別していたとする第三者委員会の調査報告書を公表。調査結果を受け、大学側は不正について改めて否定した上で、「意図的ではないにせよ、属性による評価の差異が生じ、一部受験者の入試結果に影響を及ぼした可能性があった」との認識を示し、該当者に受験料を返還することを明らかにしました。

この調査報告書によると、2015年の入試では現役と浪人生の間で配点に差がある上に、男女間で18点もの差が付けられていました。そして、2018年になるとさらに膨らみ、男女の点数差は80点に。

三輪さんは「まず私が驚いたのは年を追うごとに(配点の)差が開いていること」と感想を口にします。日本では1945年に女性参政権が認められ、以降、男女雇用均等法などさまざまな形で男女間の差別が解消されていくなか、「この数年、医学部入試という現場においては、私たちが知らないところで男女差別がすごく開いていた」と述べます。

そして、「医療の現場だからしょうがない、女性は妊娠・出産というリスクがあるからという人もいるが、妊娠・出産はリスクではない」と主張。さらに、「性別による差別は本当に許し難いこと」と断言する一方で、入試時期であることを鑑み「このニュースを見た学生たちがどう思うのか」と不安を募らせます。

また、三輪さんは「男の人が得をしたからいいという問題ではない。下駄を履かされたと見られること自体が男性にとっても不利益」と指摘しつつ、「一番の問題は、当事者の女性たちが辛い思いをしていること」と訴えます。

今回の報道にあたって、「大事なのはどんな性に生まれても、その人の尊厳に違いはない」と改めて男女差別撤廃を願い、「現実論を言う人がいるが、現実は常に正しいとは限らない。その正しいとは限らない現実を変えていく努力を、私たちみんながしなければならない」と主張します。そして最後には、「全ての受験生に頑張ってほしい」とメッセージを送っていました。

弁護士ドットコムGMで弁護士の田上嘉一さんは、発想自体の正当性とは別に「男子大学にすればいいのに」とコメント。続けて「医療の現場、現状を把握した上で"男性を優遇します”と開示し、それでも女性が受験するかどうか。そうであれば納得もいく。ルールが隠されていることが問題」と提起します。

これに対し、三輪さんが「仮にルールを明らかにしても駄目」と意見すると堀も同意しつつ、「逆に、公言できなかったということは差別にあたるとの認識があった上で隠蔽していたんでしょ……」と推察。

差別によって人生を狂わされた当事者を慮ると、三輪さんも「受験料を返すと言っていますけど、これで受けた心の傷などは回復されないし、大学側も一度付いたイメージを回復するのは大変だと思う」と述べていました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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