車いすインフルエンサーが発信する「心のバリアフリー」とは?

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。1月17日(金)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、車いすインフルエンサーの中嶋涼子さんが“心のバリアフリー”をテーマに、自身の車いす生活で感じていることを語りました。



◆当事者が訴える"心のバリアフリー”

世界三大映画祭の1つ「ベルリン国際映画祭」で史上初となる2冠を達成した「37Seconds」が、2月7日(金)から公開されます。本作は、生まれながらに障害を抱えるヒロイン・ユマが周囲の支えを受け、自立していく物語。自身も脳性麻痺で車いす生活を送る佳山明(かやま めい)さんが、体当たりの演技を見せています。

本作では、障害を持つ女性を日本全国で一般公募し、佳山さんが主役に抜擢。ある日、HIKARI監督からSNSを通じて中嶋さんのもとにメッセージが届き、「私もオーディションを受けたんですけど、悲壮感がなくて落とされてしまい(笑)。アシスタントをさせていただいた」と持ち前の明るさたっぷりに話します。

完成した作品を鑑賞し、「主人公のユマちゃんに共感する部分がすごくあった。お母さんに手伝ってもらわないと外に出られなかったり、外でいろいろな人に(好奇な目で)見られて辛いという彼女の気持ちだったり……。台詞のなかに『私のことなんて誰も気にしていないよ』とお母さんに言うシーンがあるんですけど、胸にすごく刺さってしまった」と感想を口にします。

中嶋さんは9歳のときに突然歩けなくなり、車いす生活を余儀なくされました。自身の体験を振り返り、「私も車いすに乗って初めて街に出たとき、いろいろな人から見られる視線が辛かった。みんなと違うことがすごく嫌だったし、1人で外に出られない。私のことを"カッコ悪い”とみんな思っているんだろうな……という悔しい気持ちをずっと持っていた」と言います。

そんな彼女にとって大きな転機となったのは、18歳のときのアメリカ留学。「アメリカっていろいろな国の人がいるから、障害もただの1つの個性みたいな感じだった。アメリカに行ったことで、障害を苦に思わなくなったんです。いろいろな国の人と出会うことで、自分が日本人であることのほうが大きくなって、障害のことを忘れてしまうくらいだった。街中ですれ違った人に、普通に『何で車いすに乗っているの?』って言われたことが衝撃で。そうやってみんな聞いてくれて『何か手伝うことがあれば言ってね』っていうその一言がすごく嬉しかった」と現地での生活ぶりを振り返ります。

一方、日本では「車いすの人を見て"手伝いたいけど、手伝えない”みたいな(雰囲気を)感じることが多いので、日本ももっと『何か手伝いましょうか?』と一言言えるような空気になったら、みんな生きづらくなくなるんじゃないか」と実感を語ります。

「どうすれば変わっていきそうか?」という問いに対しては、「アメリカで感じたのは、街中に障害者の方が大勢いること。日本では街で障害者をあまり見かけないので、街に障害者が当たり前にいたら、心の壁もなくなっていくのではないか」と話します。

自身がインフルエンサーとして発信していくことで、障害者を街で見かけたときに思いやりの一言がかけられるような、健常者と障害者との「心の壁がなくなれば……障害者にもいろいろな分野で活躍している人はたくさんいるが、あまり知られていない。障害者でもいろいろな場所で活躍できるんだよということを伝えていきたい」と訴えます。

さらには、「みんな"手伝いたい”という気持ちはあると思うし、そのやり方がわからないだけだと思う。たまに障害者のなかに『手伝いましょうか?』と言われても緊張していて『いいです』とクールに答えてしまう人がいるので、そう言われた人はショックだと思います。決してみんながそういう感じではないので、声を掛け続けてくれたら嬉しい」と呼びかけていました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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