ウィズコロナに必要なメンタルヘルスの心得

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。6月9日(火)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、公認心理師の小高千枝さんが“ウィズコロナに必要な力”について述べました。



◆未知なるコロナが人々の恐怖や不安を倍増

新型コロナウイルスの影響の長期化が予想されるなか、普段は穏やかな人が他人に攻撃的になることが見られるように。例えば、営業時間の要請に従わない店舗に営業自粛を求めるなどの自粛警察と呼ばれる行為や、感染者の個人情報を晒すなど、コロナ時代の心の在り方が問題視されています。

コロナに関する情報は数多く出てきているものの、まだまだ未知のものであり「私たちは未知のものに対して恐怖や不安感を生み出し、メンタルヘルス上どうしても問題が生じる」と小高さんは言います。

そして、コロナの収束が見えず、共存していかなければいけないなか、メンタルヘルスに最初に起こるのが「不安・恐怖による心理的変化・反応」で、2番目が「環境の変化・問題によるストレス反応」。3番目が「情報依存・情報過多による混乱」だと話します。

まず、「不安・恐怖による心理的変化・反応」は、感染することや人に感染させてしまう恐怖心や自分が検査や医療を受けられるのかという不安感。さらには、感染による差別や偏見への不安などがありますが、小高さんによると、それらの反応は人間として当たり前のこと。しかし、エスカレートすると「病理性の高い問題になってしまう」と案じます。

2番目の「環境の変化・問題によるストレス反応」は、外出自粛など普段とは違う環境による不安やストレス反応で、今後は「経済的打撃による鬱、心を病んで命を落とす方が出る可能性も」と危惧します。また、最近は「家族と一緒にいることで、近い存在だからこそ感情のコントロールができなかったり、父親は家族を守れるのかという不安がストレス反応として現れている」と小高さん。

経済ジャーナリストの磯山友幸さんも「経済が悪くなると自殺者が増える、そうならないためのケア、サポートを」と注意を促します。

◆ウィズコロナ時代には自己肯定力が必須

小高さんが最も注視しているのが「情報依存・情報過多による混乱」。人間は情報や環境に依存し、例えば好きな人の意見に同調するなど「環境に依存することで良いこともあるが、コロナの状況だと流されてしまう」と指摘。これは「バンドワゴン効果」と言われ、世間の流行や評判・評価を判断材料にしてしまう心理が働くそう。

それを踏まえ、コロナ、そして情報主義社会との共存で必要なこととして、「自分の人生を豊かにする情報の取捨選択」、「倫理・道徳的な判断」、「自身を信頼し、信頼できる人と向き合うこと」を挙げます。人間は未経験のことに陥ると自己否定感が強くなるだけに、自己肯定力を上げるべくこれらを継続し、自分に必要な情報と向き合っていくよう訴えます。

さらには、「社会的スティグマの防止」、「セルフスティグマを導き出さない」の2点を訴求。スティグマというのは「固定観念を持つ」、「差別」、「阻害」といった意味で、「それを相手にもしないし、自分自身も否定感を持たないことをウィズコロナ時代で大事にしてほしい」と主張。

MCの堀潤からは「自己肯定を保つには他者との関係は必要か?」という質問が。すると、現状リアルに会うことは難しいものの「信頼できる方、心が開ける方とコミュニケーションをとって、本当に大切なものは何なのかもう一度確認してほしい」と小高さんは答えていました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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