中国から香港を救え! 国際社会は息の長い支援が必要

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。7月1日(水)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、国際弁護士で元裁判官の清原博さんが香港国家安全法を可決した“中国共産党の強権”について述べました。



◆中国が香港を取り締まる「国家安全法」を可決

香港の複数メディアによると、中国の全国人民代表大会(全人代)は香港での反体制活動などを取り締まる「国家安全法制度」の実施法を可決。これは、中国政府が香港政府の頭越しに法を執行することを可能とする内容で、香港に高度な自治を認めてきた一国二制度にも変化が起きると見られています。

現在、中国は香港だけでなく台湾やウイグルなど、さまざまな問題を孕んでおり、今回の件は「(香港の)民主化が進むと中国共産党としては危機、ここで潰しておく必要があるということ」と清原さんは分析。また、習近平政権は安定しているように見えますが、実は不安を感じているのではと推測。

一方で「国家安全法」の制定に関し、清原さんは「中国は大きな代償を払うことになる」と言います。というのも、これで香港から多くの人が離れてしまうと香港経済は一気に落ち込みます。中国の外国投資の70%は香港を経由しているだけに、「その香港経済がおかしくなれば、中国経済もおかしくなる」と清原さん。

また、トランプ大統領はさほど人権意識が高くないと言われていますが、トランプ政権の意識は高く「今回の件で、厳しく制裁していくだろう」と推測。さらには、これまで中国を甘く見ていたヨーロッパもその考えを見直しているそうで、特に国家安全法は過去にイギリスと結んだ共同宣言を反故にしているだけに、国際司法裁判所に提訴する動きもあると言います。

◆民主化の戦いは終わらない……

香港は日本経済にとっても重要な場所で、現在は日本人が約2万6,000人暮らし、日系企業は約1,400社も進出。経済も自由でしたが、国家安全法で中国共産党による恐怖政治が始まると経済活動の自由は制約され、もし日中関係が悪化した際には、「中国国内にいる日本人を不当に逮捕するようなこともやる」と不安を募らせます。

実際、カナダ人が中国に拘束されましたが、トルドー首相は「中国の要求に屈すれば、何度でもカナダ人が政治の交渉に使われる」と強い姿勢を見せています。

清原さん曰く、香港にある日系企業がまさにその対象になり得るだけに、日本政府に対して「言葉だけでなく、行動を起こし、民主化を支援していかなければいけない」と言います。そして、「民主化の戦いは決して終わりではない。形が変われど続く。だからこそ、国際社会も息の長い支援をしていかなければならない」と提言。

MCの堀潤は、貿易の相手国として中国とはうまく付き合っていく必要があるものの、「同じ価値が共有されていないとビジネスも成り立たない」と言うと、清原さんも同意しつつ、「これは経済問題ではなく、イデオロギーの問題でもあり、政治体制や価値観を共有できなければビジネスパートナーにはなり得ない」と断言。そして、香港の民主化を約束しておきながら守らない中国に対し「日本、アメリカ、ヨーロッパは共通して、そこは訴えかけていかないといけない」と主張します。

IT起業家の関口舞さんは清原さんの話を聞き、「声を上げること」の重要性を再認識したそうで、「国としても行動すべきですけど、我々一般人も例えばSNSなどで声を上げるだけでも現地の方々にとって心の支えになるかもしれない。声を上げ続けていく、諦めないことが大事」と話していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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