資料館、クイズ、宮古馬…意外な3つが交錯する芥川賞受賞作「首里の馬」

TOKYO MX(地上波9ch)の情報バラエティ生番組「5時に夢中!」(毎週月〜金曜 17:00〜)。7月30日(木)放送の「中瀬親方のエンタメ番付」のコーナーでは、新潮社出版部部長の中瀬ゆかりさんがおすすめのエンタメ作品を番付形式で紹介しました。



【"中瀬親方”による7月のおすすめ作品】

◆関脇
映画「オフィシャル・シークレット」
8月28日(金)より全国ロードショー

本作は、2003年イラク戦争の開戦前夜に英米政府を揺るがせたキャサリン・ガン事件を描いた、ポリティカル・サスペンス。

主人公は、イギリスの諜報機関GCHQ(政府通信本部)で働くキャサリン・ガン。彼女は、ある日アメリカの諜報機関NSA(国家安全保障局)から送られてきたメールに愕然とする。そこに書かれていたのは、英米がイラク侵攻を強行するため、国連安全保障理事会のメンバーに対してスパイ活動を指示する内容だった。その後、ある記者の勇気ある告発で、そのメールの内容が新聞紙の一面を飾る。

ところが、キャサリンが所属する諜報機関GCHQでは、リークした人物の犯人探しが始まり、職員一人ひとりへの執拗な取り調べが繰り返されていた。追い詰められて苦しんでいる同僚の姿に耐えられなくなったキャサリンは、自分の仕事仲間にまで尋問が及ぶ状況に耐えきれず、「自分がリークした」と告白し、起訴されてしまい……。

中瀬親方のコメント「裁判が始まり、キャサリンの人生が一体どうなっていくのか……その心理描写がものすごくサスペンスタッチでハラハラして、非常に骨太な物語になっています。そしてラストには驚きの結末が待っている。弁護士役で登場するレイフ・ファインズもすごくいい味を出しているし、キャサリンを演じるキーラ・ナイトレイも、こういう役柄をきっちりこなせる大人の女優さんに育ったんだなと感慨深かったです。実話をベースに描かれていて、こんな事件があったのかという現実を突き付けられ、すごく驚きました」

◆大関
漫画「きょうも厄日です」
山本さほ 著(文藝春秋)

「岡崎に捧ぐ」などの作品で知られる山本さほさんによるコミックエッセイ。

中瀬親方のコメント「昭和のテイストがあってとても味わいのある絵。例えば、アルバイト先でのトラブルやSNSストーカーにあった怖い話、海外旅行でのエピソード、区役所との壮絶な戦い、など、全部山本さんの実体験で、なぜか彼女の周りではトラブルばかり起こるんです。どれも笑っちゃうんだけどひどかったり、笑っちゃうんだけど怖かったりする話が満載で非常に面白かったです!」

◆横綱
小説「首里の馬」
高山羽根子 著(新潮社)

第163回芥川龍之介賞受賞作。沖縄・首里にある資料館で、中学生の頃から資料の整理を手伝っている主人公の未名子。そんな彼女はもう1つ、世界各地の人たちに向けてオンライン通話でクイズを出題するオペレーターの仕事をしていた。ある台風の日、未名子の家の庭に見たこともないような"謎の生物”がやってくる。調べてみたところ、それは幻の宮古馬だった……。

中瀬親方のコメント「資料館、未名子が出題するクイズ、宮古馬、この3つが意外な交錯をしながら話が展開していく。もちろん人文学、芥川賞作品として非常に評価されていますけど、とてもリーダビリティ(可読性)が高くてグイグイ引き込まれていく。私はクイズのシーンが大好きで、オンラインというのも今の時世とも合う感じ。芥川賞受賞作で"ハードルが高いのでは?”"(内容が)難しいんじゃないか”と思っている方にこそ、ぜひ読んでもらいたい。そんな1冊です!」

中瀬さんが推す3作品、ぜひチェックしてみてください! 毎月最終木曜日に発表するこのコーナー、次回8月のエンタメ番付は、8月27日(木)にお届けする予定です。お楽しみに。

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<番組概要>
番組名:5時に夢中!
放送日時:毎週月〜金 17:00〜17:59 <TOKYO MX1> 「エムキャス」でも同時配信(地上波放送エリアを除く)
メインMC:ふかわりょう(月〜木)、原田龍二(金)
アシスタントMC:大橋未歩(月〜木)、ミッツ・マングローブ(金)
番組Webサイト: https://s.mxtv.jp/goji/
番組Twitter: @gojimu
番組Facebook:https://www.facebook.com/5jinimuchuu

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