女性自殺者が急増…メディアの過度な自殺報道をどう考える?

女性自殺者が急増 新型コロナウイルスの他にメディアの自殺報道が原因と指摘する声も

記事まとめ

  • 8月の自殺者数は、全国で前年同月比15.3%増の1,849人で特に女性の増加が顕著だという
  • 増加理由についてフリーアナ丸山裕理は「メディアの自殺報道があると思う」と指摘した
  • メディアの自殺報道については「過度に繰り返さない」などWHOもガイドラインを設定

女性自殺者が急増…メディアの過度な自殺報道をどう考える?

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。9月25日(金)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、フリーアナウンサーの丸山裕理さんが“メディアの自殺報道”について述べました。



◆芸能人の自殺報道は自殺を助長することに!?

8月の国内女性自殺者は650人で、去年の同期比より4割増加していることがわかりました。1月〜6月の全体の自殺者は前年同月よりも少ないものの、7月、8月になり増加。8月の自殺者数は、全国で前年同月比15.3%増の1,849人。特に女性の増加が顕著で、7月は去年より14.6%増の645人、8月は40.1%増の650人でした。

MCの堀潤も非常に気にかけているという、このニュース。自殺者の増加理由について丸山さんは、「もちろん新型コロナウイルスによる生活不安、健康不安が大前提としてある」としながら、「1つにメディアの自殺報道があると思う」と言います。

メディアの自殺報道に関しては以前から指摘され、それに影響されて自殺数が増えることを社会学の世界では「ウェルテル効果」と呼ばれています。そして、内閣府の経済社会総合研究所の分析結果などによると、特に芸能人の自殺報道は、その影響で男性が4.38%、女性は8.55%自殺者が増加するという研究があると丸山さん。ちなみに、男性は政治家の自殺ニュースなどが影響を受けやすいという数字も分析結果で出ています。

そんなメディアの自殺報道については、WHO(世界保健機関)もガイドラインを設けており、「やるべきでないこと」を提唱しています。それは、「自殺報道を過度に繰り返さないこと」や「センセーショナルに表現する言葉や、自殺が普通であることという言葉を使わないこと」。さらには、「自殺の手段や現場や場所の詳細を伝えないこと」があり、近年新たに「写真、ビデオ映像、デジタルメディアへのリンクなどは用いないこと」も追加されていると紹介。

しかし、芸能人の自殺報道では「第一報の報じ方や繰り返し報じないことなど、守られていない実情がある」と丸山さんは指摘します。

◆自殺を減らす、パパゲーノ効果とは?

また、丸山さんはメディアの一連の報道で足りなかった点、欠けていた点として「自殺を踏みとどまった人の声」を挙げます。というのも、ウェルテル効果は過度な自殺報道が自殺を増やす一方で、「パパゲーノ効果」というものがあり、「自殺を踏みとどまった人の話は自殺を減らすということ」がわかっていると言います。

それだけに、芸能人の自殺報道もファンはその詳細を知りたいかもしれないけれど、「繰り返し報じるのではなく、何か未来に繋がるような、自殺を踏みとどまった方の話を合わせて報じる必要があったと思う」と主張。

この問題に対し、堀は芸能人の自殺報道は本当に必要なのかと疑問を呈し、「『モーニングCROSS』ではあまり触れないようにしている」と打ち明けます。ヘッドライン社長で早稲田大学研究院客員教授の一木広治さんもメディアを運営していますが、そこでは「ポジティブなニュースを取り上げていくこと。(自殺報道などは)ニュースとして取り上げなければいけない部分は、必要最低限にしている」と方針について話していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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