走行中のワイヤレス充電が可能に!? 驚きの電動車時代を化学講師が解説

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、化学講師の坂田薫さんが“電動車で注目されている技術”について述べました。



◆電動車の未来を担う、注目の技術とは?

小池知事は都内で新車発売される乗用車について、2030年までに全て電気自動車やハイブリッド車などの非ガソリン車にする新たな目標を明らかに。ガソリン車を巡っては、経済産業省が2030年代半ばまでに国内での新車販売ゼロとする目標を設ける方向で、国の方針を前倒しする内容となっています。

世界は今、温室効果ガス削減のためにガソリン車からの脱却を目指しており、坂田さんは「日本は一次エネルギーの受給率が低い点からも、電動車への移行が必要」と言います。

ただ、その電動車も問題を抱えており、その1つが「化石燃料を使わずに電気を作ること」。先日TOYOTAから発表された新モデルの燃料電池車も水素から電気を作っていますが、現状ではその水素を作る際に化石燃料を使っています。

そこで、化石燃料を使わずに水素を生み出す技術として坂田さんが注目しているのが「光触媒」と「今まで捨てていたものを使う方法」。前者はこのコーナーで度々紹介してきましたが、後者で使うのは牛のふんやアルミニウムなどで、なかでも自動車に直結するのがアルミニウム。というのも、自動車を作る過程で出るアルミ合金のかすを使って水素を作れるから。すでに富山県高岡市のベンチャー企業が装置開発に取り組んでいます。

また、電気自体も主流は化石燃料頼みで、それに変わる方法として坂田さんが挙げたのが「宇宙での太陽光発電」。宇宙では昼夜・天候に左右されずに直射日光が当たり続けるため、安定した電気を得られるというメリットがあり、「経産相とJAXAが2045年から2050年の実用化を目指している」と坂田さん。

◆充電いらず!? 未来の電動車は驚きだらけ!

そして、坂田さんが指摘するもう1つの問題が「充電」。今は時間がかかる上に走行距離が短いのが課題ですが、これに変わるのが「走行中のワイヤレス給電」です。

スマートフォンや電動歯ブラシなど、置くだけで充電できるものがありますが、これはその応用で「時速60qの段階で給電できるようにする」というもの。その仕組みが実用化されると、一般道では信号の手前30mの範囲、高速道路では10kmあたり1kmの道路にコイルを埋め込むことで、そこから給電することができ、「家を出て目的地に着くまで、基本的に充電をせずに走り続けることが可能になる」と声を大にします。

すでに東京大学で研究が進み、実現すると充電の煩わしさから解放されるだけでなく、バッテリーの搭載量が少ないので軽量で燃費のいい車ができ、さらには車両価格も抑えられるなど、メリットはたくさん。

総じて坂田さんは「スピードは違っても目指す場所は同じ」とまとめます。こういった新たな動きの場合、一つひとつの技術の完成スピードが違うため、今だけを見ると不完全に思われがち。

しかし、「研究者は以前から水面下で同じ場所を目指して研究している」と坂田さん。さらには、「今、私たちが当たり前に使っている技術も、過去の研究者たちの積み重ねで叶っているというのを忘れずに、未来を見て行動すること」と話します。その上でこれらの新たな技術を「みんなが知ることが大事」と強調していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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