雇用形態、経済構造を破壊してきた消費税は廃止を! 識者が提言

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。1月14日(木)放送の「オピニオンCROSS neo」では、公認会計士で税理士の森井じゅんさんが“生産性向上”のために講じるべき策について述べました。



◆世界に比べてかなり低い日本の生産性

日本生産性本部によると、2019年の日本の時間あたりの労働生産性は47.9ドルで、OECD(経済協力開発機構)加盟37ヵ国中21位。主要先進7ヵ国では1970年以降、最下位の状況が続いています。菅内閣が進める中小企業改革の有識者メンバーでもある元金融アナリストのデービッド・アトキンソン氏は「日本の生産性が低い最大の原因は中小企業」としています。

生産性とは何かと言えば「インプットとアウトプットの比率」で、「インプットをどれだけ注ぎ込みアウトプットを出したか、つまり付加価値と従業員の割合。従業員をどれだけ投入し、どれだけの付加価値を得たか」と森井さん。

これまで生産性向上のための手段は、従業員を減らすか付加価値を上げるかで、森井さんは「付加価値は人件費と利益から成り立っているから、人件費と利益の合計を上げ、従業員を減らしていくことで生産性が上がる」と解説。現状、日本の企業は「人件費を減らして利益を上げてきた」とし、「デフレ下で、経済のパイが広がらないなかではそうするしかなかった面もある」と話します。

◆生産能力・国力の低下を招いた消費税の実態
 
一方、消費税は海外で言うところの「付加価値税」。付加価値に税金を課すことに事業者からは反対の声が上がりましたが、「"消費”にかかっているとみんなに公平だという流れで、"消費税”という名で導入された」と森井さん。そして、「その実態は事業者の付加価値にかかる税金」と明言します。

日本は消費税導入とともに法人税などが下がりましたが、そこで何が起きたかといえば、企業は利益を維持しながら消費税を圧縮すべく付加価値を小さくしようと「生産性の逆をやってきた」と指摘。

また、人件費を圧縮するにあたり、その多くを占める社会保険料をできる限り抑えようとすると、非正規化が進み、さらには消費税の枠外に出すために委託費化、フリーランス化が加速するなど、「このように雇用の形態を壊してきた。経済構造を壊してきたというのが消費税の実態」と強調します。

消費税の建前は「間接税」となっていますが、森井さんはその解釈を否定し、「実は事業者にかかる付加価値にかかる税金だということを知っていただきたい。滞納の率も全体の6割を占めるのが消費税」と主張。さらには、「社会保障のため」というのも導入の時点から違うと言い、「消費税の実態は、雇用や経済構造の破壊、生産能力、国力の低下を招いている。いくら財政出動をしても下まで行き渡らない、経済の底上げができない」と消費税の大きな問題点を指摘します。

最後に中小企業に関して。日本の中小企業数は年々減少し、今ではOECDのなかでも人口あたりの数は下から3番目程度。それなのに今回のように槍玉にあげられていることを森井さんは嘆きつつ、「(政府は)中小企業再編の意向だけどそうじゃない。やるべきは"消費税廃止”と"社会保険料減免”。それをやめていかないと雇用がよくならない」と声高に訴え、さらにはコロナ対策として「直接給付」と「長期財政出動計画」を希望していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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