日本の企業にも勝機あり! コロナ禍の「CES」に見たトレンドとは

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。1月20日(水)放送の「オピニオンCROSS neo」では、「Forbes JAPAN」Web編集長の谷本有香さんが「CES」に見る“今後のトレンド”について述べました。



◆オンライン開催によるメリット・デメリット

新型コロナウイルス感染拡大を受け、世界最大の家電ITの見本市「CES」が初めてオンラインで開催。世界的に非接触・非対面の新たな生活様式が広がっており、各企業はデジタル技術を駆使した新サービスをアピールしました。

初のオンライン開催となった「CES」の悪い面として、まず谷本さんが挙げたのは「やや盛り上がりに欠けたこと」。さらには「見たことのないようなプロダクトやサービスとの現場での出会いの消失」を挙げます。その一方で、英語が苦手な方向けに翻訳ツールを使いながらセッションを受けることができたり、メディアの人間にとってはサイト上で全てを閲覧できるため、今まで以上に多くの情報を仕入れることができたといった良い面も。

従来、スタートアップ企業は現地で担当者と面と向かって交渉し、ビジネスをスタートさせていただけに、オンライン開催ではそれができなくなったことや、さらには資金力の問題も。大企業のように豪華な動画やサイトを作れず、とても苦戦したとか。

総じて谷本さんは「今後こういったイベントがハイブリッド型で開催されていくことを考えると、スタートアップ企業はデジタル上でいかに自分たちの商品をPRしていくか考えないといけない。その大きなきっかけになったと思う」と実感を語ります。

◆コロナ禍における、今後のトレンドは癒し!?

今年の「CES」の傾向は、本来であれば「5G」が話題を集めていたであろうところ、コロナによって各企業の最大の注目点は「ヘルスケアテック」に。全体の6〜7割を占め、しかも全く違う業界から数多くの企業が参入していたと言います。

例えば、水処理を手がけていた企業が作った、手などを殺菌する機器「UV-C LED Disinfection Light」が、ベスト・オブ・イノベーションを受賞。谷本さんは「多くの企業が、自社の技術をいかに感染症予防や医療に結びつけるかが今回のトレンドだった」と言い、コロナ禍において企業が生き抜いていくには「生活や医療、健康にアプローチしていくことが大きなマーケットボリュームになることを考えなくてはいけない」と指摘。

もう1つのトレンドが日本の企業が出したAIペット型ロボット「MOFLIN」。一見、ぬいぐるみのような見た目をしていて、谷本さんも「本当にかわいい」と絶賛する「MOFLIN」が、ベスト・オブ・イノベーションを獲得。このような賞を受賞したことには大きな意義があると言い、「それだけみなさんが"癒し”を求めているということ」と強調します。これまで日本の企業は技術力や機能性ばかりを前面に打ち出してきましたが、谷本さんは「今後、癒しなども重要なんじゃないか」と示唆。

事実、今回は海外のバスタブもベスト・オブ・イノベーションに輝いており、「日本人にとっては当たり前のお風呂が世界で"イノベーティブ”と認められていることは、例えばコタツや畳なども新しいカテゴリとして打ち出していけるのではないか」と谷本さん。今回のような事例からも、「企業もこういったところを肝に考えるとイノベーションを起こしやすくなる気がする」と提案します。

ITに詳しい「SmartNews」コミュニケーションディレクターの松浦シゲキさんも今やテクノロジーは体や精神などに近づいてきている実感があると言います。特に日本ではそれが清潔感にも結びつき、それこそウォッシュレットなどが世界で評価されているだけに「日本が持っている体に近いところの技術がグローバルに広がるきっかけになるかも」と期待していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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