塗って作る電池! 日本発の未来のエネルギー、ペロブスカイト太陽電池

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。1月27日(水)放送の「オピニオンCROSS neo」では、化学講師の坂田薫さんが日本発の“ペロブスカイト太陽電池”について解説しました。



◆30年後には2倍の電力が必要…

今後、自動車が電気で走る時代が本格的に到来し、それに伴い30年後には電力需要が現在のおよそ2倍になると言われています。しかし、それと同時に二酸化炭素の排出量を実質ゼロにせねばならず、それを実現するための手段の最有力候補が「太陽エネルギーの利用」と坂田さん。
というのも、地上に降り注ぐ太陽エネルギーは全世界の電力需要の4,000〜5,000倍。さらに太陽の寿命は約50億年と事実上無限大。

そんな太陽エネルギーを電気エネルギーに変える装置が「太陽電池」。そこには、電気を通す導体と通さない絶縁体の中間の性質を持ち、特定の条件下で電気を通す「半導体」が使われており、その代表例がシリコンです。

◆安く、薄く、軽い…有能な次世代の太陽電池

現状、従来の太陽電池の多くにはシリコンが使用されていましたが、次世代太陽電池として注目を集めているのが「ペロブスカイト太陽電池」。

ペロブスカイトとは灰チタン石という鉱物で、その鉱物の構造が「ペロブスカイト構造」。そして、これと同じ構造をしているものは全てペロブスカイト構造とされていて、坂田さんは「ペロブスカイトを使うわけではなく、ペロブスカイト構造の物質を半導体として太陽電池に採用したのがペロブスカイト太陽電池」と説明。

この電池の魅力は「安く作れること」。プラスチックのフィルムなどに塗って、乾かすだけで作れるため、製造コストを大幅に抑えることが可能に。大量生産されれば従来の半分以下のコストで作れるようになるとか。

また、薄くて軽く、曲げることも可能なため、設置する場所も幅広くなります。従来は建物の屋上などに設置されていましたが、これは側面に貼り付けられるほか、電気自動車の屋根などにも設置が可能。今は洋服に貼って屋外で発電するという研究もあると言います。その上、光もしっかりと吸収し、直射日光でなくても発電でき、「曇りの日や室内光のLEDでも大丈夫」とその凄さを語ります。

総じて、坂田さんは「未来に向けた研究を通じて、さまざまな問題と向き合ってみよう!」と主張。「今まで人間は地球に甘え、自分たちの利益を優先させてきた結果、今の環境問題やエネルギー問題に繋がっている」と力説し、日常生活では意識しにくいこういった問題を「未来に向けた研究を知ることで、その背景にある問題と間接的に向き合ってみる。それが私たちにできることの1つ」と訴えていました。

キャスターの宮瀬茉祐子は「絶対に向き合います!」と賛同し、「こういった発明があるからこそコロナ禍でも頑張って生きたくなる」と前向きな気持ちに。一方、弁護士ドットコムGMで弁護士の田上嘉一さんは、日本は元来資源がなく、エネルギーのために安全保障を考えなければいけない側面もあるため「新しいテクノロジーで資源エネルギーを確保できるのであれば、非常に有益なこと」と話していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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