子どもの自傷行為は命がけのSOSです(JINSEIのスパイス!第63回)

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【今週の悩めるマダム】

以前にも25歳の息子のことで相談をした者です。最近、息子が自傷行為をするようになりました。腕を切りつけたりしています。「切るところを間違えれば死んでしまう」と注意したら「避けて切ってるから」という返事がきて血の気がひきました。自殺一歩手前の行動をやめさせるには、親として何ができるのでしょう。(岩手県在住・48歳主婦)

「親として何ができるのでしょう」という言葉に、奥様の深い苦悩が見えます。息子さんの自傷行為は、親に対するメッセージだと思います。彼は自殺をしようとしているわけではなく、家族にむけて自分の不満を見せつけているのではないでしょうか。とはいえ、過剰に刺激すると勢いで間違えて手首の深いところを切ってしまう可能性もあるので、奥様も強く言えないのだろうと想像できます。でも、この手紙のやりとりを読んでいる限りでは、実際に死のうと思っているようには感じられません。「避けて切っているから大丈夫」というのは、「お母さんを心配させたいからやってるだけなんだよ」と同じような意味だと思います。

息子さんは、社会で自分の存在理由を見つけることができていないのではないでしょうか。自傷行為は最近するようになった、ということなので、その不満は今がマックスなのだと思います。彼の苦痛の根本を理解し、話し合い、場合によってはお医者さんの力などを借りて、心の根っこの闇に少しでも光を注いでいくことしかないように思われます。ただ、腫物に触るような接し方を続けていれば、奥様のほうが先に倒れてしまいます。「あなたは私がお腹を痛めて産んだ大事な子です」と伝え続け、「その心の苦しみを私にだけ吐き出してほしい」と言い続けてみてはどうでしょう。その際に大事なことは「自分はこの子のためなら命も惜しまない」という愛をきちんと携えておくことです。

子どもというのは、自分をもっと見てほしいし、抱きしめてほしいし、愛してほしいのです。自傷行為をしているというのはその裏返しでもあるのでしょう。たしかに命がけの説得になるかもしれませんが、解決の糸口はあると思います。少なくとも、救ってほしいと思っていない子は、わざわざ母親に分かるように手首を切る真似はしません。どんなに嫌がられてもお子さんの心に寄り添い続ければ、いつかは伝わると思います。時間のかかる面倒くさいことかもしれませんが、奥様、あなたが産んだ大切な息子さんです。彼はお母さんにSOSを送っているんです。ママ、助けて、という心の声を受け止めてあげましょう。それは腫物に触ることではなく、むしろその逆です。腫物を優しく抱きしめてあげればいいんです。簡単ではないと思います。刺激したくないというのも分かります。

でも、息子さんが生まれた時のことを思い出してください。お母さんを必要とした時のことを思い出してください。今、それがもう一度、彼には必要なのです。「大丈夫よ。私がずっとお前のそばにいてあげるから、心配しなくていいんだよ」と、言葉だけではなく、態度や気配や思いで包んであげてください。きっと、少しずつ暗い心のもやもやが晴れていくはずですから。

【JINSEIの格言】

息子さんが生まれた時のことを思い出してください。お母さんを必要とした時のことを思い出してください。今、それがもう一度、彼には必要なのです。寄り添い続けてあげてください。

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