片目を失ったけど…ふたりの保護猫さまが見つけた「生きる喜び」

フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第31回目は黒白のプーム(Poum)さまとチャンス(Chance)さま。

似てるけど兄弟姉妹ではない! ふたりの黒白猫さまが登場!


【フレンチ猫さま】vol. 31

猫さまの話をもっと聞かせて! ともに2歳半の黒白模様だけど性格が全く違う猫さまの物語。

パリ近郊の広いアパルトマンに住む男性のプームと女性のチャンスはともに2歳半、どんな暮らしをしているか話を聞きました。

<プーム>


ぼくはとても恥ずかしがり屋で、お客さんが来るときはいつも隠れます。ちょっと繊細なところがあり、飼い主にしか心を開きません。夜中はずっと飼い主の膝の上で過ごします。得意技はカーテンを登って窓から外を見ること! 好きな食べ物はズッキーニ。あだ名はゴシック猫と呼ばれています。

<チャンス>


私はとても社交的、好奇心旺盛でいつでも探検する気がまんまんです。朝は飼い主のベッドに飛び乗り甘えます。そして飼い主を追いかけ回します。トイレ、バスルーム、建物の廊下、キッチン、クローゼットの中、まるで犬のようだと言われます。私はプームと違ってズッキーニが苦手です。あだ名は海賊猫です。

<共通点>


私たちはふたりとも朝、たくさん遊んで、アパルトマン中を走り回っています。それからそれぞれ午前10時からお昼の12時までひと眠りします。午後はまた遊んでから、2時ころから夕方まで長い昼寝をします。夕食が終わってからは午後11時頃に再び電池が切れるまで遊び続けます。

音が出る小さな黄色い毛皮のようなボールに、私たちは夢中になります。飼い主が作ったコルクと鳥の羽を使ったおもちゃが特に興奮します。食事は、マグロとインゲンを混ぜたものが大好きです。飼い主が台所で食事の準備をしている時はふたりで足元にいて、愛に満ちた大きな目で飼い主を見上げています。小魚のフライなんか作ってくれる日には、飼い主の足にスリスリが止まりません。

私たちは叱られることが何もないので、家では王さまと女王さま、口ひげを生やした2匹の小さなピエロと呼ばれたりします。

ーー飼い主はチャンスとプームの前にすでに2匹の猫さまを飼っていました。いつも猫さまと一緒に住んでいたので、猫さまがいなくなってしまった後、新しい猫さまを探していました。仲良いふたりの猫が一緒にいることの利点は知っていたので、チャンスとプームに出会った時は心が躍りました。

ふたりはよく似ていますが兄弟姉妹ではありません。通りで生まれ、幼い頃に猫保護協会によって保護されました。プームは協会の支援で母親と一緒に成長することができました。一方チャンスはそれほど幸運ではなく、生後1か月も経っていないときに、目の病気がとても深刻な状態になり、階段の吹き抜けで発見されました。

協会はチャンスに食事を与え、世話をし、目がこれ以上ひどくならないように手術をしました。そのため目は片方しか残っていませんが、非常にポジティブな「生きる喜び」でそれを補っています。ただこのコロナ禍の2年間は、家族としてつらい状態のときもあり、トンネルの中の光の点を探しているようだったと話していました。こんなに仲良く遊べるようになって飼い主も毎日が明るく楽しそうでした。

取材、文・Manabu Matsunaga

取材、文・Manabu Matsunaga

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