朝から“あ〜疲れた”を解消! 体の根本から「スタミナがつく」簡単なコツ #164

寝てもカラダがだるい、やる気が出ない。梅雨に入り、これらをより強く感じている人は多いかもしれません。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、もうすぐやってくる猛烈な暑さに負けないためにも、今からできる「スタミナがつく」簡単な方法を教えてくれます。

最近、特にだるさを感じていませんか?


【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 164

どんよりした空模様が続き、心も体もなんだかシャキッとしないどんよりした毎日をお過ごしの方はいないでしょうか。気候の変化にともなって、気持ちや体調が左右されることを実感しますよね。

雨の日は、朝からやる気が喪失、重だるい足取りに、顔のむくみ、日中の眠気を感じることも。かと思えば、夜になると目が冴えたり、朝方目を覚ましてしまったり…。疲れをリセットする余裕がなくなってしまい、スタミナ切れを感じてしまう日も増えてしまうかもしれません。そこで、今週はお天気に負けない、スタミナが充実した体になるための食薬習慣を紹介していきます。

今週は、スタミナをつける食薬習慣


朝から「あー、疲れた」と何度も口に出してはいないでしょうか。疲れてだるい毎日は、ぼーっとしたり、集中力が低下することで大切な自分の時間をあっという間に消費してしまいます。休日には、ダラダラしてしまい気がついたら夜だったなんてこともあるかもしれません。

高温多湿の天候を漢方では、『脾』が弱りやすく、スタミナがなくなってしまう『気虚』になりやすいと考えます。今後、気温も湿度もどんどん上がっていくことが予測されます。今からスタミナ切れに陥っていたら、今後が心配です。そんなときは、食薬で対策をとっていくことも必要になります。

そこで、今週はスタミナ対策として消化の働きをしている『脾』を支えながら『気』を補い、元気はつらつを目指す食薬習慣を紹介していきます。食べるとよい食材・メニューは、【豚肉のおろしポン酢】です。

食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:豚肉のおろしポン酢】


作り方は、豚肉と玉ねぎを炒めて、大根おろしをたっぷりのっけて千切りした大葉や万能ねぎを添えてポン酢をかけたら完成です。

【豚肉】


タンパク質、鉄、亜鉛などのミネラル、ビタミンB群を豊富に含む『気血』を補うスタミナ食材です。特に、糖質のエネルギー代謝を上げるビタミンB1を多く含むため、疲れているとき、肌寒く感じるときにも役立ちます。

【大根おろし】


ジアスターゼという消化を助ける酵素が含まれるので、胃腸の調子が悪くてもお肉などちょっと消化に負担がかかる食材と合わせて食べるとその栄養の吸収を促してくれる『補気』を助ける野菜です。『脾気虚』の改善に役立ちます。また、抗酸化作用が高いイソチオシアネートという辛み成分も含まれるので辛みも有効成分と考え、大根おろしの汁までいただきましょう。

スタミナがほしいからと栄養ドリンクやカフェインを着火剤のように使ってはいないでしょうか。一時的にスタミナを沸かせるようなことではなく、食薬を習慣として根本から元気な体を作っていくほうが、今後さらに過ごしづらくなる梅雨や夏の気候を乗り越えるために必要なことです。今、スタミナ切れを感じている人は、食事の見直しをしてみましょうね。

ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

※食薬とは…漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

Information


大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika

『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。

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文・大久保愛

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