便秘や下痢の簡単対策! セロトニンも増える「腸の不調を整える」方法 #171

月経前は便秘気味となり、月経中は下痢になる。月経周期に伴いお腹の調子が悪くなる人は少なくないでしょう。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、そうした腸内環境の悪化はセロトニンの減少や、免疫細胞の機能低下などにつながってしまうそう。そこで愛先生が、腸の不調を整える簡単な方法を教えてくれます!

最近、お腹の調子はどうですか?


【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 171

夏になるとお腹を冷やして下痢になる人もいれば、便秘になる人も多いと思います。どちらにせよ腸に問題を抱えることがあるのではないでしょうか。冷たい飲み物をよく飲み、入浴はシャワーだけですませ、夜にアイスを食べ、冷房で芯から体を冷やして、そうめんや冷やし中華や焼きそばなど麺類ばかり食べて、野菜を食べる機会が減ってはいないでしょうか。

もし該当していたら、胃腸にダメージがかかっていると思います。特に女性の場合には、月経前に便秘になり月経がはじまると下痢になるなどタイミングによってもお通じに悩まれる人も多いので、胃腸のコンディションは常に安定させておきたいですよね。そこで、今週は、月経周期に伴う腸の不調を整える食薬習慣を紹介していきます。

今週は、月経周期に伴う腸の不調対策としての食薬習慣


暑い日が続きますが、体調はお変わりありませんか? 今月もあっという間に終盤に差し掛かり、今年の夏も後半戦へと突入です。夏といえば、夏バテにより食欲が落ちることもあれば、冷たいものを食べ過ぎることもあり、何かと胃腸の不調を感じる機会が増えます。

それに加え、女性の場合には、高温期にプロゲステロンの分泌が増えますが、それによって腸の動きは抑制され、大腸での水分の再吸収も促されるため便秘傾向になります。コロコロで黒くて硬く、ニオイのきつい便になったり、残便感を感じやすくなることがあります。

そうなると腸内環境が悪化することによる二次災害が起こり始めます。例えば、腸に多く存在するハッピーホルモンであるセロトニンが減少したり、腸に多くが存在する免疫細胞の機能が低下したりしてしまいます。

漢方では、これを『陰虚燥熱』などと表現し、体の潤いが不足し、腸や肌が乾燥したり、ほてりや炎症など熱の症状を感じやすくなると考えます。そこで、今週は、『陰』を補うことで体を腸から潤し『清熱』する食薬習慣を紹介します。今週食べるとよい食材・メニューは、【梅干しとメカブの和え物】です。

食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:梅干しとメカブの和え物】


作り方は、梅干しの種を取り除き包丁で叩き、メカブとお酢と醤油で一緒に和えたら完成。キュウリや長芋、すりゴマを和えるとさらによいです。

【梅干し】


胃の働きを助けたり、疲労を回復したり、肝臓の働きを助けたりする酸味の成分クエン酸を含みます。さらに、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸などの有機酸やリグナンなども含むため抗菌作用や抗ウイルス作用なども期待できます。また、汗として消耗しがちなミネラルも豊富。夏に必要な栄養素を優しく補い『清熱』『補陰』する食材です。

【メカブ】


ネバネバ成分であるフコイダンやアルギン酸などの水溶性食物繊維が腸内を潤し『陰』を補うことで、腸内環境を整え便通を促します。さらに、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどもミネラルも豊富なので、脱水しがちなシーズンにぴったり。

便の状態は、自分の生活習慣に対する腸からのフィードバックでもあります。便秘をしたり、お腹が張ったり、便のニオイがきつかったり、便が緩くなったりするのは、直近の生活が影響していることが多いです。

腸の不調を感じた時には、前日の食事や睡眠の状態、冷えの状態などを振り返り、体にとってマイナスな行動をしていないかチェックし、その都度対処していくことで、体質を好転させていきましょう。ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

※食薬とは…漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

Information


大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika

『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。

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文・大久保愛

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