脳疲労にはクルミを食べるといい! 「夏休みボケを解消する」簡単な方法 #174

お盆が過ぎ、夏休みを終えた人も多いでしょう。いつものペースに戻れていますか? 中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、夏休みボケを解消する方法を教えてくれます。眼精疲労や脳疲労、だるさといった不調を感じている人は必見です!

夏休みボケや疲労を酷く感じていませんか?


【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 174

お盆が終わり楽しかった夏休みから急激に日常へと引き戻されましたね。お休み明けは、頭がお休みモードとの切り替えに時間がかかったり、休日で止まっていた仕事が一気に流れ込んできたりとちょっとリズムを乱してしまうような機会が増えているころだと思います。

また、気候は猛暑だったり、強い雨が降ったり、気圧の変化があったりと目まぐるしく変化するここ最近でした。生活環境に加え、自然環境も大きく変動する今の時期、休みボケや疲労感などをいつも以上に強く感じてしまう人も多いことでしょう。そこで今週は、夏休みボケを解消する食薬習慣を紹介していきます。

今週は、夏休みボケを解消する食薬習慣


楽しい夏も終盤に差し掛かってきましたね。お盆を過ぎると徐々に暑さは和らぎ始め、過ごしやすい日も増えていきます。ただ、お盆中の不安定な空模様による気圧の変動に伴って頭痛やむくみ、めまい、耳鳴りなどの不調、アウトドアによる紫外線ダメージ、夜更かしからくる疲労感など、さまざまな要因で不調を感じる人も多かったと思います。

そんななか、夏休みは終わっていきましたが、長期の旅行で気疲れしたり肉体的な疲労が蓄積したり、休み明けに仕事が一時的に増えたことによる眼精疲労や脳疲労で日常に心も体もついていかないこともあると思います。このように日常が始まり頭や目が疲れ、寝不足や休息不足で体の修復が追いつかずにいる状況を漢方では『肝腎陰虚』とよびます。

そこで、今回は『肝と腎』に潤いを補い不調を緩和する食薬習慣を紹介していきます。食べるとよい食材・メニューは、【クルミ入りキャロットラペ】です。

食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー: クルミ入りキャロットラぺ】


作り方は、千切りのニンジンにお酢、オリーブオイル、塩、ブラックペッパー、砕いたクルミを混ぜてなじませたら完成。レモン汁を加えたり、アマニ油を入れたり、明太子を和えたりと、アレンジしてみてください。

【ニンジン】


βカロテンを多く含むことが特徴のニンジン。目や鼻の粘膜、お肌の新陳代謝を助けたり、強い抗酸化作用があるため、眼精疲労やドライアイ、日焼けなどの改善にも役立ちます。中心部よりも皮の方に栄養素が高いため、皮ごと食べるのがおすすめ。また、βカロテンは脂溶性なので、油と一緒に食べるとその吸収率が高まります。目の働きを改善し、潤いをもたらすニンジンは『肝陰』を補う食材だといえます。

【クルミ】


抗酸化作用の高いポリフェノール、脳の働きを助けるオメガ3脂肪酸、食物繊維やミネラルが豊富です。頭がぼーっとするときやストレスが多い時のおやつとしても最適です。脳の働きを助けるくるみは『腎陰』を補う食材だといえます。

連休明けの今の時期には、焦らずスロースタートで自分のペースを取り戻していきましょう。急な変化は、自律神経の乱れを生じ、なんとなく感じる不調を増やしてしまいます。今週は、ゆっくりと心を無にしてニンジンを千切りにして心を整えてみましょう。

今必要な食材をとることももちろん大切なことですが、料理をする工程にも心と体にプラスに転じる要素があります。リズム運動、短期的な目標の達成などは、心の安定に役立ちます。週末をつかって体調のメンテナンスをしてみてくださいね。ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

※食薬とは…漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化と様々なものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

Information


大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika

『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。

©kazuma seki/Gettyimages©tommaso79/Gettyimages©Westend61/Gettyimages

文・大久保愛

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