恥!「仕事を捜しています」は間違い! 使うのに迷う漢字3選

「捜す」と「探す」、「船」と「舟」、「油」と「脂」。使い分けを迷ってしまう異字同訓。特にあるあるな漢字を例文と一緒に簡単解説します! 

文・田中亜子

【漢字クイズ】vol. 9

使うのに迷う異字同訓3選!


「子どもがうまれました」の「うまれ」は「産まれ」?「生まれ」? あれ、どっちだったっけ。そんなあるあるありますよね。ということで、使うのに迷いがちな漢字3選をお伝えします! これを読んでスッキリしましょう!

「仕事を捜しています」は間違い!


正解は、

「仕事を探しています」です。

「捜す」は、所在のわからない物や人をたずね求める時に使い、「探す」は、ほしいものをたずね求める場合に用います。前者は、もとはあったものが見えなくなったり、いた人がいなくなったケースで使うとよいでしょう(該当しない場合もあります)。ですから、警察官のお仕事のひとつ「さがす」は、「捜す」ですね。

「探す」の例文貸家を探す仕事を探す講演の題材を探す他人の粗を探す

「捜す」の例文うちの中を捜す犯人を捜す紛失物を捜す行方不明者を捜す

「海外から舟で帰国します」は間違い!


正解は、

「海外から船で帰国します」です。

「舟」を自分で用意して帰国することも考えられなくもないですが、命をかけた危険な航海になることは間違いないでしょう。なぜなら、「船」は比較的大型のもの、「舟」はおもに小型で簡単な作りのものを言うからです。また、「船」は「ふね」に関わるさまざまな語についても広く用いられていて、例文の船旅、船乗り、船会社などは大きさに関係なく「船」になります。ただし、釣り船、渡し船は、動力を使わない小型の「ふね」の場合は「釣り舟」「渡し舟」と表記することが多いとのこと。また、「助けぶね」は救助船の意で使う場合は「助け船」、比喩的に助けとなるものという意で使う場合は「助け舟」と表記することが多いようです。

「船」の例文船で帰国する船旅船乗り船会社船酔い

「舟」の例文舟をこぐ小舟ささ舟丸木舟助け舟(船)を出す

「牛肉の油がうまい」は間違い!


正解は、

「牛肉の脂がうまい」です。

「油」は、常温で液体状のもの(おもに植物性、鉱物性)、対して「脂」は常温で固体状のもの(おもに動物性)を言います。「脂」の例文にある、脂ぎった顔、脂汗が出る、脂が乗る年頃などは、固体状には当てはまりませんが、動物性であるからして「脂」を用いているんですね。何気なく使っていた漢字ひとつひとつにちゃんと意味がある。それを知ると迷うこともなくなるし、いろいろな漢字を調べたくもなりますね。

「油」の例文事故で油が流出するごま油で揚げる火に油を注ぐ水と油

「脂」の例文牛肉の脂脂の多い切り身脂ぎった顔脂汗が出る脂が乗る年頃

以上、使うのに迷う漢字あるある3選をお伝えしました。次回もお楽しみに。

参考資料:「異字同訓」の漢字の使い分け例(報告)(文化庁 文化審議会国語分科会)

関連記事(外部サイト)