玉木雄一郎、激白(2)「実はコロナ前から、日本はすごく貧乏になっています」

玉木雄一郎

テリー 正直言って、ここまで野党は「ワクチンどうなってるんだ」「オリンピックやめろ」って攻めやすかったじゃないですか。でも、パラリンピックはあるけれどもオリンピックが終わって、これからワクチン接種率も4割を超えてくると、選挙の時には今のムードも変わってると思うんですよ。そうすると今度の総選挙は何をテーマに戦うんですか。

玉木 ひとつは経済政策ですね。実はコロナ前から、日本はすごく貧乏になっています。1996年に実質賃金指数が最高になって以降、どんどん落ち続けて、先進国で落ちてるのは日本だけ。韓国でも1.5倍ぐらいですからね。とにかく財政を出せと。積極財政をメインで訴えたいですね。

テリー つまり国にお金を出させるということ?

玉木 そうです。世界の潮流は大きく変わっています。なのに今、菅政権は2025年度にプライマリーバランス(基礎的財政収支)を黒字にしようという目標を掲げてますけど、そんなことしてたら国の将来にとって必要なところにお金が出せないんですよ。アメリカも中国も、特に教育と研究開発にはものすごくお金出してますから。

テリー 今度のワクチンもそうですね。

玉木 日本は国産コロナワクチンを開発する力もあるし、イベルメクチンも最初の種を見つけたのは日本人なのに、まったく国内でそれが開発できてない、商業化できてないのは、ここにお金を入れてないからなんですよ。

テリー マスコミも含めてミスすると叩くからね。製薬会社も、だったら海外に任せようってなりますよ。

玉木 ただ、メディアになんと言われようと「国家戦略としてお金を出します」ということは政治にしか決断できません。例えばコロナ治療薬の開発にバイデン政権は3500億円出しましたが、日本は12億円ですから。ケタが違います。

テリー わかるんですけど、経済政策って自民党も言えるじゃないですか。それだと、どうしても声の大きいほうが目立つから、たとえ玉木さんが先に言ってたとしても「同じこと言ってる」ってなっちゃう。

玉木 そうなんですよ。去年の10万円の定額給付も3月7日に、いちばん最初に言ったのは私なんです。最初は自民党はもちろん、野党からも「そんなにバラまくな」と言われて。そのあと緊急事態宣言が全国に出て、これは大変だってなって、結局、国の政策になったんですね。

テリー そうだよね。

玉木 今年2月に誕生した孤独担当大臣も、2019年7月の参議院選挙から、公党として初めて公約に掲げたのは国民民主党なんですけど、「お前が孤独なんだろ」ってバカにされて(苦笑)。今年4月の頭に「30兆円の経済対策をやれ」って言ったら、二階さんも30兆円って言い始めたり。自民党の若手が「玉木代表のツイッターとか全部見てますから」って言ってたから、パクられてるんだろうなと。

テリー そうすると、今度の総選挙でも「玉木の言ってることは自民党と一緒じゃないか」って。せっかく発明してるのに発明してないみたいな。

玉木 OEMみたいに、玉木製作所で作ってるものが、いつの間にかブランド名が公明党になったり、立憲民主党になったりするんですよね。

テリー 全部、他の党に持ってかれちゃう。

玉木 だから、どのタイミングで何を言うのかは、すごく難しくて。でも、コロナのような非常時には、それでもいいと思うんです。与野党を超えて危機を乗り越える知恵を出さないといけない。

玉木雄一郎(たまき・ゆういちろう)1969年、香川県生まれ。東京大学法学部卒業後の93年に大蔵省入省。2009年、第45回衆議院議員総選挙に民主党公認で香川2区から立候補し、初当選。その後、民主党政調副会長、民進党幹事長代理などを歴任。18年から旧国民民主党の代表を務めた後、新「国民民主党」の代表に引き続き就任した。早くから旧民主党若手のホープとして知られ、実家は兼業農家で農政通でもある。

*「週刊アサヒ芸能」8月26日号より。(3)につづく

関連記事(外部サイト)