トイレ詰まりの修復に50万円!? 悪質ボッタクリ業者が愛知県民を標的にする理由

写真はイメーシ?て?す

 突然、トイレが詰まって使えなくなった……。そんな水回りの修理に対し、高額請求をしてくる業者に関するトラブルが日本全国で頻発しているという。

 全国紙社会部記者が語る。

「国民生活センターによれば、トイレを中心に水周りの修理に関する相談は、2013年度から右肩上がりで増えはじめ、2020年9月の時点では、全国の消費生活センターには、850件を超える苦情が寄せられているのだとか。その多くが、高額請求に関するもので、しかも、どういうわけか、愛知県がダントツに多いとされています」

 そんな愛知県在住のA子さん(50歳)が、トイレの修理を業者に依頼したのは、8月上旬のこと。A子さんが言う。

「子供がトイレに大量のティッシュペーパーを流してしまい、配管の中で詰まってしまったようで、慌ててスマホで検索して『水のトラブル解決』『24時間対応』という業者に連絡を入れたところ、基本料金8000円と言うので、すぐに来てほしいとお願いしたんです」

 1時間ほどして、業者がA子さん宅に到着。ところが……。

「じゃあ、ポンプで吸い上げてみます、といったものの、全く埒が明かない。で、しばらくしたあと、内側までびっしり詰まっているので便器をいったん外して、管を分解しなくてはならない、と言いだしたんです。トイレは水浸しだし、こちらとしても1分1秒でも早くと思い、お願いしたんですが、修理が終わると、なんと料金が50万円だというんですね。工事は終わっているし、慌てていて見積書をもらわなかったこちらも悪いと思って、最終的には支払うことになったんですが、念のため後日、市の指定業者に見てもらったところ、この工事なら高くても1万5000円程度だと。すぐに消費生活センターに連絡して業者にも返金するよう伝えたのですが、向こうは『返金する気はない』とのことで、結果、弁護士さんに相談して話し合いが続いています」(Aさん)

 愛知県では、Aさんのケース同様、トイレ詰まりの高額請求トラブルに関する相談が4月〜8月までに40件(前年同期は10件)あり、県でも9月10日からHPで県民に注意を呼びかけているが、どうしたことか、愛知県では、このテの高額請求トラブルが多発している。

 前出の記者は「その背景にあるのが『タンス預金率の高さ』と『防犯意識の低さ』」と指摘して次のように続ける。

「もともと尾張藩には、勤倹貯蓄(きんけんちょちく)を奨励した歴史があり、その影響で愛知県民は保守的でケチ、堅実な生活スタイルで知られています。さらに、むやみに他人を信用しない県民性ゆえか、貯め込んだお金は銀行に貯金せず、自宅で保管する人が圧倒的に多い。そんなこともあり、愛知県のタンス預金率は、全国でダントツ1位だといわれます。さらに、ある調査会社が、愛知に住む20代〜60代の主婦1500人を対象に防犯意識に関する調査をしたところ、6割以上の主婦が、自分の防犯意識は『高い(高い+まあ高い)』(62.5%)と回答。ところが、実際、空き巣被害件数13年連続(平成17年〜29年)でワースト1位となったのが愛知県なんです。つまり、防犯意識が高いわりに、ケチで保守的なため、できれば防犯対策にはお金をかけたくない。しかも、見積もり無料、激安という言葉に弱いため、結果、悲しいかな泥棒や悪徳業者などが付け入る隙を作ってしまっているということのようです」

 相次ぐトラブルを受け、9月には愛知県弁護士会の弁護士8人が「悪質!『トイレのつまり』ぼったくり被害対策弁護団」を結成。既に十数件の相談が寄せられているというが、

「相談者は約40万〜150万円を請求され、『現金払いしか対応していない』などと言われてその場での支払いを求められるケースが大半だと言われますが、騙されないためには、広告を鵜呑みにせず、修理費用の概算(出張費、夜間料金、点検料金など)をしっかり確認する。そして、その場で契約せず、ほかの業者から見積もりを取ることが重要です。焦ったら奴らの思うツボ。結局は冷静な対応がカギになるはずです」(前出・記者)

 愛知県を中心に広がりつつある、トイレ修理にまつわる高額請求トラブル。法外な料金をむしり取る“標的”にされては、県民としても水に流すわけにはいかないだろう。

(灯倫太郎)

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