「大阪都構想」住民投票は賛成派優利!?「大阪万博」と公明党が維新の追い風に

吉村洋文知事

 2015年の雪辱を果たせるか、それともまた返り討ちとなるか。

 11月1日に行われる「大阪都構想」の住民投票に向けて待ったなし。10月12日に投票が告示され、大阪の世論を2分する政治闘争がいよいよスタートした。

 2015年の前回は、大阪維新対オール野党の対決構図で反対派が僅差の勝利を収めたが、「吉村洋文・大阪府知事=松井一郎・大阪市長」の大阪維新によるダブルヘッド体制の意思疎通によるコロナ対応で吉村人気が上りに上った直後ということもあって、風向きは賛成派に向いていると見られている。

「しかも前回は大阪維新対オール野党という対立構図でしたが、後に公明党も賛成派に転じたので、現実的な票読みとしても賛成派が有利と見られています。18日には公明党の山口那津男・代表が来阪。街頭演説で投票を呼びかけました。一方、反対派の自民は首相の菅さんが維新にだいぶ肩入れしていて大阪自民は中央ネジレ関係にあって大きな応援は期待できません」(大阪市政関係者)

 だが、大阪維新が進める都構想には従来から「メリットばかりを喧伝してデメリットを語らない」という批判がついて回る。今回もそうだ。

「『都構想』という名称に問題があります。都構想は、現在ある大阪市の24区を4区に統廃合するものですが、言ってみればそれだけでしかありません。『大阪市』がなくなることはあっても、『大阪府』が『大阪都』になるわけではありません」(前出・大阪市政関係者)

 そもそもの看板に偽りがあるというのだ。

 それでも賛成派にはさらなる追い風もある。2025年に開催予定の万博だ。将来の夢を語り、その前に行政区分を変えて「大阪都」で迎えようというのだ。疑似「大阪都」でしかないのだが、維新は今ある材料を活かして最大限の宣伝に努める。

 1970年の3月から9月まで行われた前回の大阪万博から今年はちょうど50年。それを記念して万博記念公園では大阪府と府や市の関連団体主催の記念行事が行われた。ところがこれが一般の観光客にとってはハタ迷惑なものだった。

「GoToトラベルを利用して大阪に遊びに来たんですが、太陽の塔を見に公園に来てみたら公園がまるまる貸し切りで立ち入れが許されなかったんです」(公園を訪れた観光客)

 ちょうどこの日は複数の有名アーティストによるコンサートイベントが行われていたので、通常の立ち入りが出来なくなっていたのだ。

「案内がほとんどない中、スタッフに言われるがまま、時間をかけてコロナ対応のアプリをダウンロードして入園が叶うと思ったら、公園の中に入るだけで1人7500円と言われたんです。太陽の塔を近くで見てみたいと思ったんですが…。もちろんチケットなんて購入しませんよ」(前出・観光客)

 奇策でもなんでも人気取りに躍起になる維新。また吉村さんのイソジン騒動でも起きなければいいのだが。

(猫間滋)

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